米ドル高が進んでいる。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、3月17日に政策金利を年0.25~0.5%へと0.25ポイント引き上げたのに続き、今後も攻撃的に引き上げるというシグナルを送り続けているからだ。ユーロ、スイスフラン、日本円などの6つの主要通貨に対する米ドルの価値を示すドル指数(1973年=100)は、昨年5月の89から上昇を始め、今は100を超えている。ウォンに対するドルのレートも上昇し、25日の取引中に1ドル=1250ウォンを突破した。
ドル高の中で弱含みが目立つのが日本円だ。円は準基軸通貨で、国際金融市場で安全資産志向が高まった際に価値が上がる通貨のひとつだ。ところが、最近は逆の動きを示している。3月8日の1ドル=115円台から4月25日には1ドル=128円台へと、1カ月半で11%も下落しているのだ。ウォンに対しても価値が落ち、3月初めに100円=1040ウォン前後だったのが、今は970ウォン台で買える。
円安になっているのは、日銀がFRBとは異なり金利を上げないからだ。日銀の黒田東彦総裁は、22日のニューヨークのコロンビア大学での演説で、「強力な金融緩和政策を続けていく」と述べている。日本より金利がだんだんと高くなる米国へと資金が流れることで、円安は加速している。現在、10年満期の日本国債の金利は年0.245%、米国の金利は年2.9%ほどだ。日本は3月の消費者物価上昇率が1.2%(対前年同月比)とそれほど高くないため緊縮の必要性は低い一方、毎年莫大な規模の国債を発行しており、利上げすれば利子負担が非常に重くなる。
「安い円」は日本経済の地位低下と無関係ではない。だからといって、私たちが日本を低く見るのは傲慢になりうる。年平均のウォン-円相場(100円当たりのウォン)の長期推移をみると、韓国が通貨危機に瀕していた時期(1998年)、米国発の世界金融危機の時期(2008~2010年)、東日本大震災で日本の資金が本国に大挙移転された時期(2011~2012年)には1300ウォンを超え、1400台にまで達した。一方、2005~2007年には700ウォン台、800ウォン台にまで落ちたこともある。その時に比べれば、900ウォン台後半の今の円はそれほど安くもないのだ。