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海はまだ真夏…台風14号「チャンスー」17~18日、済州・南海岸に直接影響か

登録:2021-09-13 04:03 修正:2021-09-13 07:13
先月23日、台風12号「オーマイス」の北上に伴って全羅南道麗水市の菊洞港に避難した漁船の上に、黒い雲がたれ込めている/聯合ニュース

 秋夕(チュソク。旧暦の8月15日、今年は新暦9月21日)の連休を前に、済州西方の海上を台風14号「チャンスー」が通過する可能性がある。現在は、中国の上海付近で非常に強い勢力を保ってとどまっているが、15~16日には徐々に東へと移動すると予想される。変動の可能性はあるものの、現在のところは16日以降に南部や済州地域に大雨を降らすと見られる。秋夕連休の天気は、今週のチャンスーの移動状況を見なければ確認できない。

 気象庁は12日午前、台風14号「チャンスー」の現状と今後の見通しに関するブリーフィングを行い、同日午前現在の台風の状況を説明した。気象庁のハン・サンウン気象専門官は「変動の可能性は大きいが、チャンスーは現在の予測進路通りなら15~16日から東進し、済州西方の海上または南海(ナムへ)岸一帯に進んでくるだろう」と説明した。

台風14号「チャンスー」の予想進路=気象庁提供//ハンギョレ新聞社

 現在、チャンスーは非常に強い勢力を保っている。ただし現在のところ、上海付近で時速5キロでゆっくりと進んでいる。台風が引き起こす強い風が海水面に吹きつけると、深海の冷たい水が上昇して混ざることで水度が下がるため、台風が停滞していれば勢力は弱まる可能性がある。2018年の台風19号「ソーリック」は、済州西方海上で丸1日ほど停滞し、気圧が上昇して弱まった。しかし現在の進路予測通り、済州や南海へと東進した場合は、台風は再び強まるものと予測される。

 ただし、今のところ台風の進路と強さは流動的だ。台風が西へと進路を変えて中国の内陸へと向かえば、韓国に影響を与える時期が遅れ、弱まる可能性もある。しかし、北方の冷たい空気が南下するとともに西の風が強く吹けば、台風は急速に東へと進路を変え、15~16日には韓国へとやって来る可能性がある。ある気象専門官は「上層の冷たくて乾燥した空気が南下した場合、台風が東進すれば海水の影響で台風がもう少し発達する恐れがある。ただし今回の台風は、過去に似た進路がないほど非常に異例の経路を示している。台風の進路と強さは14日ごろに正確に予報できるだろう」と述べた。

 これまでに確認されているのは、台風の影響で済州や南海岸地域を中心として大雨が降るということだ。乾燥した空気層と湿潤な空気層の境界が済州と南海岸の付近に位置しているため、この地域を中心として雨雲が爆発的に発達しうる。済州は12日夜に雨が降り始め、14~15日には大雨となる。ある気象専門官は「済州は15日までに最大で500ミリの雨が降り、14日からは全羅南道、慶尚南道の沿岸にも大雨が降る。降水集中時期は後半」と述べた。秋夕連休の18~22日の天気は、台風の進路によって変わりうる。

 気象庁のパク・チョンミン予報官は「9月中旬の『秋台風』は異例なものではない。陸地は秋へと向かっているが、海はまだ真夏だからだ」と説明した。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1011353.html韓国語原文入力:2021-09-12 12:29
訳D.K

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