預けられていた叔母の家の浴槽で意識を失って死亡した10歳の女児は、叔母夫婦から虐待を受けていたことが明らかになった。叔母夫婦は「言うことを聞かない」との理由で女の子の頭を浴槽につけるなど「水拷問」に近い過酷行為まで行っていたことが明らかとなり、社会に衝撃を与えている。
京畿道龍仁(ヨンイン)東部警察署は9日、養育中だった姪を虐待し死亡させた疑い(児童虐待致死)で、死亡した女児の30代の叔母夫婦2人に対する拘束令状を請求した。
叔母夫婦は警察で「昨年11月から姪を引き取って育ててきたが、最近は子どもが言うことを聞かず、小便を漏らすので2日ほど殴った。8日午前には、しつけのため浴槽に水をためて子どもの頭を水につけたり出したりする行為を何回かした」と供述した。過酷行為を行っていたこの夫婦は、女児が息をしておらずぐったりしたため過酷行為を中止し、119番通報した。同日昼12時35分ごろに出動した救急隊員は、心停止状態だった女児に心肺蘇生法を施しつつ病院に搬送したが、女児は死亡が確認された。この過程で病院の医療陣と救急隊員は、死亡した女児の体の複数カ所にあざがあるのを発見し、「児童虐待の疑いあり」として申告した。
警察は初動捜査で叔母夫婦から「子どもを何回か軽く叩いたことはある」との供述を得て、彼らを児童虐待犯罪の処罰などに関する特例法違反の疑いで緊急逮捕した。その後、警察は取り調べで、養育過程で叔母夫婦に過酷行為があったかどうかを問い、夫婦から「姪を養育する過程で、しつけのためプラスチック製の棒などで全身を数回暴行した」との供述を得た。
警察は9日午前に、遺体を解剖した国立科学捜査研究院から「死因は二次ショックとみられる」という第1次口頭所見を得た。
死亡した女児の遺体からは、太ももをはじめとする体のあちこちから、暴行でできた多くのあざが発見された。プラスチックのハエ叩きとプラスチックのホウキで殴られてできたあざや傷も多数発見された。さらに腕には何かに縛られた痕もあることが分かり、夫婦が女児を縛って暴行を加えた可能性もあると警察は見ている。ただし遺体には、溺死した際に主に現われる赤い斑(死後に遺体に現われる斑点)がなく、溺死の可能性は低いという。
警察は「『二次ショックによる死』とは、外傷によって生じた皮下出血が循環する血液を減少させたことによるショックで死亡したという意味」とし「『水拷問』とその前に行われた暴行がショックを呼んだ原因である可能性があると推定される」と発表した。死亡した女児の正確な死因は、詳しい解剖結果が出る2週間ほど後に明らかになる見通しだ。警察は、暴行などの叔母夫婦による虐待がいつから行われていたのかなどについて捜査を続けている。
死亡した女児は、引っ越しや職場などの問題で、親と離れて叔母の家で暮らしていたことが調査で分かった。また、この夫婦には12歳、5歳、2歳の3人の子どもがいるが、このうち2人は別の伯母の家で、末っ子は祖父の家で過ごしているという。警察は、夫婦が実の子も虐待していた可能性もあるとみて、捜査を拡大している。