高校3年生と中学3年生の遠隔授業が二日目を迎えた中、前日行われたオンラインプラットフォームへのアクセス不能などの混乱は、やや減少したことが分かった。ただし、教育放送(EBS)の大学修学能力試験(修能)連携率が高いことから、高校3年生の遠隔授業はほとんどリアルタイムの双方向授業の代わりに単方向、その中でも教育放送の講義を中心に行われた。一部では、教師らが自主的に講義資料を制作しようとしても、保護者や生徒らがそれを歓迎しないなど、入試中心の教育の現状が露わになっている。
教育部は同日午後3時まで、教育放送オンラインクラスなど教育当局が提供する学習管理システムの接続に問題が発生しなかったと発表した。前日午前は1時間15分間にわたり、オンラインクラスの中学校用ホームページにアクセスできない状況が続いた。韓国教育学術情報院が運営する「e学習場」には最大11万9360人、教育放送オンラインクラスには最大21万7123人が同日アクセスした。パク・ベクボム教育部次官は「今月16日、小学校1~3年生を除いた残りの生徒がオンラインで始業式を行う状況に備え、時間帯別・地域別トラフィックをシミュレーションしている」とし、「今週末を通してシステム安定化に努める」と述べた。
教育部は中学3年生と高校3年生の85万8006人のうち、98.8%の84万7303人が前日遠隔授業に出席したと発表した。欠席した生徒らについては「各校で原因を把握中」だと説明した。教育放送は同日、オンラインクラスに遠隔授業初日の9日、約67万人がアクセスしたと発表した。これは単純ログインを除いた数値で、全体高3の57.9%と中3の48.2%がオンラインクラスを活用して実際の授業に参加したことを意味する。
本来、教育部は遠隔授業の類型として、リアルタイム双方向授業とともに、教師が独自に製作した映像や教育放送の講義を見るコンテンツ活用型、課題遂行型の大きく3種類を提示してきた。しかし、実際の遠隔授業では、教育放送の講義をそのまま視聴する方式の方が多い。教師の中には、意欲的に講義映像を自主的に制作して掲載する場合もあるが、その割合は高くない。技術的に未熟な問題もあるが、高校3年生の場合、入試にさらに最適化された形を望む保護者や生徒の要求が少なくないためだ。
京畿道盆唐(ブンダン)のある高校では、教師が授業の映像資料を作って掲載し、保護者から抗議の電話を受けた。「修学能力試験(日本のセンター試験に該当)の準備のためには教育放送の講義を聞いた方がよいので、(教育放送に)差し替えてほしい」と要求したのだ。教育放送の修能連携率が70%に達するため、通常の授業の際も、高校3年生は教科書の代わりに教育放送の修能特別講義教材と動画で学習する頻度が高い。ある高校の教師は「遠隔授業を実施しても新しい試みをするのは難しい状況であり、教育放送に依存しながら出欠が問題にならないように管理する形で進めていく」と話した。ソウルのある高校に通うHさん(3年生)は「まだ準備中で開設されていないものもあるが、ほとんどの科目は教育放送のインターネット講義(修能特講)を見れば良いと思う。遠隔授業だからといって、特別なコンテンツがあるわけではない」と話した。
長期間の始業延期による授業日数の削減のため、双方向授業を推進するには時間的に負担が大きいという理由もある。ソウル女子高校のチェ・ソンヒ教頭は「授業日数が190日から177日に減った状況で、高3たちは多くの学習量を消化しなければならないため、双方向授業では解消できない部分がある。先生たちに双方向授業をただ督励するわけにはいかない」と語った。
高校3年生の遠隔授業は教育放送講義への依存度が高いのではないかという質問に、パク・ベクボム次官は「高校3年生の場合、修能放送中心の単方向動画視聴になるとの予測はしていた」とし、「韓国の高校3年生が持つ特殊な状況のためだが、対面授業の場合も、ある程度進度が完了すれば、教育放送の修能放送・教材を中心に進めてきた」と説明した。さらに「(入試を控えた高3よりは)中学自由学年制や小学校の場合は、リアルタイム双方向授業がもっと活発に行われるのではないかと思う」と述べた。