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南シナ海・慰安婦・北朝鮮核問題…難題だらけの3カ国首脳会談で及び腰の韓国

登録:2015-10-30 05:13 修正:2015-10-30 07:07
朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨年10月10日ブルネイ インターナショナル コンベンションセンター(ICC)で開かれたアセアン+3首脳会議に先立ち、安倍晋三 日本総理(左端),李克強 中国総理(右端),ハサナル・ボルキア ブルネイ国王(右から二人目)等、各国首脳と手を握り記念写真を撮っている。 韓国の提案で始まった韓・中・日 首脳会談は、朴槿恵政府になって安倍総理の極右行動のために開けずにいる。 ブルネイ/ニューシス

 日本軍慰安婦被害者の問題をめぐる意見の食い違いで緊張感が高まっている韓日首脳会談(11月2日)同様、韓中日3カ国首脳会談(11月1日)も前途多難だ。米中の対立が激しさを増す南シナ海問題、韓中日3カ国が複雑に絡み合った慰安婦被害者の問題などの歴史認識と尖閣諸島・独島(日本名・竹島)をめぐる対立、韓日と中国の見解が微妙に食い違う北朝鮮核問題への対応、米日主導の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の問題など、難題が山積している。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領と李克強首相、安倍晋三首相は”地雷”を除去するより、避けて通ろうとするだろうというのが大方の予想だ。 2012年5月以来、3年半ぶりにようやく実現した3カ国首脳会談で、正攻法を取るには負担が大きすぎるからだ。 3国は、首脳会談で採択する共同宣言をめぐっても、3カ国協力基金の造成をはじめとする経済協力など、比較的に合意が容易な問題を優先的に調整する予定であると伝えられた。

 しかし3カ国首脳が「求同存異」、すなわち異見に目をつぶって共通点だけを追求するという見通しを立てるのも現実には難しい。歴史認識、領土紛争、域内の秩序と関連した3カ国間における認識の違いや対立が依然として残っているからだ。菅義偉・日本官房長官は「経済が議論の中心になるだろう」と述べたが、王毅・中国外交部長は「歴史問題は3カ国の間では避けられず、軽視することも許されない」と釘を刺した。さらに、今回の3カ国首脳会談には、米国が非常に存在感の強い”影の参加国”となっている。事実、今回の3カ国首脳会談と韓日首脳会談自体が「韓米日3角協力」を強化しようとする米国の強力な圧迫の結果といっても過言ではない。米国のアジア再均衡戦略、中国の(米中)新型大国関係の模索と「一帶一路(欧州まで陸・海上シルクロードを繋ぐ中国中心の経済ベルト)」構想、日本の「戦争できる普通の国家」への戦略、韓国の「バランス外交」、北朝鮮の「核・経済建設並進戦略」などが絡み合っており、3カ国の首脳が解決すべき問題はあまりにも複雑だ。

米国も事実上”影の参加国” 
最も熱い争点は南シナ海 
日本はいかなる形であれ取り上げる意向示す 

中国、韓国と慰安婦問題の協力を望むが 
韓国は日本と1対1の議論を望んでいる 

3カ国首脳共同宣言も 
合意しやすい”経済”を中心に調整

 最も熱い争点は南シナ海問題だ。バラク・オバマ米国大統領が16日(現地時間)、朴大統領との首脳会談で、「韓国も声を出すべきだ」と求めたのに加え、27日には米国のイージス艦を、中国が南シナ海で建設中の人工島の12海里内側に進入させる”実力行使”に乗り出したからだ。南シナ海問題が3カ国首脳会談の正式議題として取り上げられる可能性はほとんどないというのが大方の予想だ。

 しかし、日本の海上自衛隊が米軍と南シナ海で合同軍事演習を実施しており、柴山昌彦・首相補佐官が「(安倍首相が日中首脳会談で南シナ海問題を)言及すると思っている」と述べたと共同通信が伝えた。いかなる形であれ、南シナ海問題を取り上げるということだ。中国側は「絶対に(米中)軍事的衝突の道には進まないだろう」(29日、邱國洪・駐韓中国大使)としながらも、「いかなる国の挑発にも断固として対応」(27日、陸慷・中国外交部報道官)するという態度だ。韓国政府はできるだけこの問題に関わりたくない構えだ。大統領府高官(28日)とノ・グァンイル外交部報道官(29日)は、録音を再生したかのように「国際規範に基づく平和的解決」と「平和と安定に影響を与える行動の自制」を重ねて強調した。前者は中国に、後者は米国に向けた言葉に聞こえる。

 慰安婦被害者の問題は、朴大統領がどのような選択をするのかが重要だ。最近の流れからして、中国は韓中両国が日本を圧迫する”2対1”の方法を好むようだが、韓国側は韓日が当事者となって、この問題に取り組もうとする雰囲気だ。慰安婦被害者の記録の世界記録遺産登録と関連して中国に協力を要請されても、韓国は民間団体が進めているとして、政府が前面に出ない意向を示したのが代表的だ(13日、外交部報道官)。共同宣言には、今年3月21日、3カ国外相会議の共同発表で使われた「歴史を直視し、未来に向かって進むという精神に基づいて」という文言と類似した表現が盛り込まれるものと見られるが、その意味をめぐり、3カ国の解釈が食い違いを見せるのは必至だ。

 長年の懸案である北朝鮮核問題への対応と関連して共同宣言に盛り込まれる文言は、3カ国の外相が合意した「朝鮮半島における核兵器開発に対する反対」と「関連(国連)安保理決議と9・19共同声明上の国際的な義務・約束の誠実な履行」を超えるのは困難と見られる。北朝鮮ではなく、朝鮮半島という表現を使い、安保理の対北制裁決議だけではなく、9・19共同声明の履行を促したのは、北朝鮮の立場を意識した中国の意見が反映された折衝の産物だ。

イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-10-29 20:00

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/715144.html 訳H.J

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