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古里(コリ)原子力発電所‘中古納品’…安全性論難 再燃

登録:2011-12-06 07:47

原文入力:2011/12/05 21:32(1723字)
チェ・ヒョンジュン記者、ファン・チュンファ記者


業者・職員‘八百長’…タービンバルブ作動機 一部中古を使用
電力生産中断されるかも… "知るべき人は皆知っていた"


 古里原子力発電所が主要機器の部品を交替する際に一度使われた中古品を新しい部品のように使っていた事実が明らかになり検察が捜査を行っている。これに伴い、何度も故障を起こした古里原子力発電所の安全性問題にまた火がつくものと見られる。

 原子力発電所を運営する韓国水力原子力関係者は5日「古里第2発電所にタービンバルブ作動機を納品する業者社長と原子力発電所職員が互いに組んで中古部品を納品し、この内の一部が使われた」として「職員陳述と物品書類等を通じてそれを確認した」と話した。


 競争業者から納品不正の陳情を受けた釜山地検東部支庁は該当業者を押収捜索して古里原子力発電所から資料を提出させた。 この事件を主導したと分かった古里原子力発電所シン・某課長と発電設備製造業者H社のファン・某社長は行方をくらました。検察は彼らに対して出国禁止措置を下した。


 韓水原、納品業者、検察などの話を総合すれば、古里原子力発電所3・4号機を運営する第2発電所は2008~2010年H社から計3回32億余ウォン分のタービンバルブ作動機の納品を受けた。


 タービンバルブ作動機は原子炉で作られた蒸気を調節しタービンに送る役割をする。原子力発電所1基当たり作動機が20ヶ設置されている。


 H社は納品過程で原子力発電所職員と組んで覆い(蓋)の役割をする‘カラム’と配管の役割をする‘マニホールド’を交替する時にすでに使われて原子力発電所倉庫に保管中の中古品を新しい製品の代わりに使ったことが分かった。担当職員は作動機の核心部品である‘スプリング’を交替する時も納品を受けずに原子力発電所に保管中の製品を使った。しかし韓水原はスプリングは中古品が使われなかったと説明した。


 H社の元職員K氏は「古里原子力発電所納品不正は同じ業界で知っている人は皆知っていた事項」とし「原子力発電所は整備や非常時に備えて予備品を具備しておくが、時間が過ぎれば廃棄処分する部分が生じ、これを書類上で廃品処理した後に再び使って暴利を得た」と話した。


 韓水原側は「検察捜査が進行中のため自らの詳細な調査をすることはできなかったが納品不正があったのは事実」としつつも「原子力発電所の安全には異常がない」という態度だ。中古部品が使われたとしても機能するのに問題がなく、スプリングは新しい製品が使われたので大丈夫だということだ。また、タービンバルブ作動機に問題が生ずれば直ちに代替が可能だと明らかにした。しかし多数の作動機で問題が生ずる場合、発電を止めなければならない状況が起きうる。ある原子力発電所専門家は「爆発の危険はないが蒸気調節できない場合、電力生産が中断される可能性がある。この場合、蒸気を外部に取り出しタービンを止めなければならない」と話した。


 古里原子力発電所納品不正は去る6月に部品入札で競争業者間の争いで検察などに陳情を出したことにより明るみに出た。中古品使用の代価として金銭的な代価が行き来したか否かはまだ把握されていないが検察の捜査結果により金品授受はもちろん追加不正が明らかになる可能性もある。
国内最初の原子力発電所である古里原子力発電所は1978年に商業運転を始め、現在5基の原子力発電所を運行中だ。


 古里1号機の場合、2007年6月に設計寿命が満了し稼動が中断され、政府の承認を受けて2008年1月に10年の日程で再稼働に入ったが去る4月には電気系統の故障で26日間稼動が中断された経緯がある。このために地域住民と市民団体から持続的に安全性問題が提起されてきた。


チェ・ヒョンジュン、ファン・チュンファ記者 haojune@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/508743.html 訳J.S