原文入力:2011/11/22 20:47(1554字)
アン・スチャン記者
連載を終えて
4ヶ月間にわたり韓・中・米・日で深層インタビューをした朝鮮族90余人の中で‘政治の話’をする人々がいた。中国、吉林省で会った朝鮮族は中国人より優れているという民族的自負心を隠さなかったが、「間島(カンド)は私たちの領土」という一部韓国人の極端な民族意識については警戒した。「中国政府を無駄に刺激し朝鮮族の民族自治をむしろ妨害すること」と評した。ソウルで会った朝鮮族は盧武鉉前大統領の話をたびたび持ちだした。 2003年盧前大統領はソウル朝鮮族教会でハンスト座り込みをしていた朝鮮族を直接訪ねて行った。そのことは朝鮮族の間で‘伝説’になっていた。 彼らは最近、韓-中関係がふらつくことを心配していた。
記事を見て法務部のある関係者が連絡してきた。「去る20年余りの間、関連政策を直接経験しながら見守ってきた」として自身を紹介した。現場で専門分野に強い公務員は現場を深く掘り下げた記事に強く共感してくれた。「この間、朝鮮族関連の色々な報道を見た」という彼は、書き写すのが恥ずかしいほどに今回の企画を好評してくれた。 韓国政府の朝鮮族政策に対しては「ビザだけに埋没した歴史であった」と自評した。「入国ビザだけ発給して、その反対側で(生活の根拠地が)崩壊するのは目に入らなかった」と話した。韓国でなく中国で朝鮮族が成功的に定着することができるように助けるべきだというのが彼の考えだ。多文化家族関連年間予算が800億ウォンだが、朝鮮族を含む国内滞留同胞支援予算は全くないという話も聞かせてくれた。
取材に先立ち検討した4500余頁の単行本・研究論文・学位論文の中で似た代案を提示するものが少なくなかった。「朝鮮族が中国国民だという前提の下、現地進出した韓国企業等を通じて中国内朝鮮族の地位を高めることが(韓国・中国・朝鮮族)全てに利益になるだろう」とイム・ケスン漢陽大史学科教授は分析した。中国で自立した朝鮮族が 「将来、南北交流と統一の架け橋の役割をするだろう」とソウル朝鮮族教会キム・サムエル牧師も語った。
自立の基盤の中に教育もある。中国で最も伝統のある民族学校である柳河(ユハ)朝鮮族完全中学校を応援したいという読者が少なくなかった。釜山にある青少年書店‘インディゴ書院’は柳河朝中を訪問して交流する事業を推進中だ。 この書店が発行する隔月刊誌<インディゴイング> 11月号は柳河朝中学生たちの手紙を転載した。柳河朝中キム・ギョンス教師は「記事を見て応援してくださるという韓国の方がたくさん連絡してきた。その暖かい心に感謝する」と話した。 彼の連絡先は qingxiu123@hanmail.net だ。
アメリカ国内の少数人種系報道機関2000社余りを代表する<ニューアメリカメディア>は取材陣に連絡し「今回の企画を英語に翻訳し米国の読者たちに紹介したい」という意を伝えてきた。朝鮮族大移住は国際的関心事であった。
先日、取材記者の中の1人に心配事ができた。慶尚北道(キョンサンブクト)のある小都市で90代の親戚のおじいさんを5年余り看病した60代の朝鮮族のおばさんが突然中国に帰ることになった。代って世話する人はいなかった。やっとのことで新しく看病人を見つけた。やはり朝鮮族のおばさんであった。彼らなしでは私たちは一日も生きられない。彼らについて知っていることは相変らず少ない。
アン・スチャン記者 ahn@hani.co.kr
原文: 訳J.S