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日本右翼雑誌の韓国読者たち

登録:2009-03-06 22:20

原文入力:2009-03-06午後07:21:20
ハン・スンドン記者

ハン・スンドンの東西横断/
“(米国海軍)第7艦隊だけでも米国の極東でのプレゼンス(駐留)は充分だ。”

先日、あいまいなこの一言を話して、それなら駐日米空軍と海兵隊は皆撤収しろと要求するのかという反論が提起されるなど論議がおきるや小沢一郎日本民主党代表は後になって説明を付け加えた。「日本の防衛をできる限り日本が引き受けることになるならば米軍の負担は少なくなる。極めて当然の話だ。」

第一野党党首である小沢は遅くとも今年初秋ぐらいには日本の新しい総理になる可能性がある。小沢発言に対して<朝日新聞>は「自衛隊を増強して(米軍の空席を)埋めるという話なのか? ヒラリー・クリントン国務長官と会談する時に強調した‘対等’な米-日同盟という話のような脈絡で話したのか?」と社説を通じて尋ねた。

日本で最も多く売れている右派月刊誌<文芸春秋>で毎年年末年始に出す<日本の論点>という本の2009年版に、日本保守右翼の常連ブレーン中西輝政京都大大学院教授の文が載せられた。要旨は米国一極覇権は崩れた、米国は沈滞と再興が20年周期で繰り返してきた、したがって2020年まで米国は底を這う見込みだ、したがって世界は多極化に行くので、その一極を日本が占めなければならない、そのためには独自的軍事強国にならなければならない、それでもまだ敗戦のトラウマから抜け出すことが出来ない日本は準備(‘長期的戦略文化’)ができていない、したがって一人立ちの準備ができる時まで米-日同盟に寄り添って‘時間稼ぎ’をしようということだ。

小沢の考えは中西の考えとそれほど違わないだろう。自民党主流もやはりそうだ。米国もそれをよく知っている。日本を強化して東アジアの英国に作り、米-日同盟を米-英同盟のコピー版で作ろうというジョセフ・ナイ前ハーバード大ケネディ行政大学院長が新しい駐日米国大使に内定していて、最近東アジアを歴訪したクリントン国務長官の行動もそこから抜け出さなかった。米-日同盟が強化されれば駐韓米軍に従属した韓国軍の地位を左右するのは、将来極東で米軍の役割を大幅に引き受ける日本自衛隊になるかも知れない。自衛隊が指揮する東アジア米日同盟軍の下位部隊として最前線で分断された同族に銃刀を向ける国軍の未来像は身の毛がよだつではないか?

<日本の論点>には日本極右殖民史観の代弁者として出世した済州道出身女性オ・ソンファ(53)拓殖大学国際学部教授の文も載せられた。日本の危険な右翼民族主義へ向けなければならない批判の矢を、逆にその被害者である韓国の民族主義に回してむやみに撃ちまくったこの可憐な女性は、イ・グァンスの民族改造論まで持ち出して‘反日を言えば餅を得ることができるという悪い悪い行儀を直してこそ善良な隣国日本が不当な被害をこうむらない’という居直り式断固対処を勧告している。オ・ソンファの頭は前後左右が完全にさかさまになっている。問題はオ・ソンファではなく、彼女を煽って拍手する自民党首脳グループをはじめとする右翼だ。みすぼらしい選民意識を未だ捨てることが出来ない彼らが健在な限り東アジアの真の和解と平和はない。日本でのみそうなのではない。日本右翼の世界観で説き伏せようとする<文芸春秋>の海外最大購読者は日本語を解読する韓国保守壮年層たちだ。

ハン・スンドン選任記者

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/342637.html 訳J.S