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【ソウル市、こう変えよう】① 土建から福祉へ 市民“毛細血管式福祉”を渇望

登録:2011-10-17 09:01
https://www.hani.co.kr/arti/SERIES/334/500677.html

原文入力:2011/10/14 11:55(1323字)


予算1億の“ミニ保健所” 1万人が利用
育児ヘルパー派遣後 出産率大きく上昇


オム・ジウォン記者


ソウル市が展示性の強い土建事業と福祉に留まっている間に、各自治区では反対に敏捷な動きを見せた。 昨年6・2地方選挙の際、市民の福祉に対する沸き立つような要求を読み取った25の自治区区長候補らは誰も彼もが福祉公約を前面に掲げた。 以後、自治区では、育児、教育、保健、就職などほとんど全方面の領域にわたり、路地ごとに訪ねていく毛細血管式福祉で住民たちの心をつかもうとしている。

ソウル市道峰区(トボング)倉(チャン)2洞に住むチェ・スンホ(73)氏は自称糖尿病博士だ。 20年間糖尿病や高血圧から解放されたことがなかった彼が糖尿博士を自任したのは最近のことだ。 昨年の4月町内の住民センターに“ミニ保健所”ができるや、敷居が磨り減るほどに頻繁に出入りした結果だ。「お金もかからないし並んで待つ必要もなくテキパキと、病院よりもっとよくしてくれるんですから。」


住民センターの一画3.3㎡(1坪)余りのこの小さな保健所では、血圧、血糖、コレステロールなどを住民自ら測定して看護師と相談することができる。 全て無料だ。 道峰区は昨年4月、洞の住民センター13ヶ所にミニ保健所「トボン健康相談室」を設けた。住民1万人余りが利用するこのミニ保健所にかかる今年の予算は1億1400万ウォンに過ぎない。


「どこにでも図書館を」をスローガンに掲げた冠岳区(クァナック)は区庁舎と区所有の建物の利用されていなかった小さな空間を生き返らせた。 去る2月チョウォン洞に建てた新庁舎に2万冊余りを備えたチョウォン図書館を開き、冠岳山(クァナクサン)入り口に放置されていたキップ売場をリモデリングして冠岳山詩図書館を、落星垈(ナクソンデ)公園にはコンテナであつらえた落星垈公園図書館を作った。 この1年間に図書館12ヶ所と簡易図書館3ヶ所ができた。


政府も悩みの種である低出産の克服と働き口創出に挑戦する自治区もある。 2009年合計出産率(女性1人が一生に産むと予想される平均出生数) が0.93人で、25自治区中で17位だった瑞草区(ソチョグ)は昨年合計出産率を1.07人に引き上げた。「出産・保育天国都市作りプロジェクト」を通して出産の最大の障害物に挙げられる養育の負担を減らしたのだ。 二人以上の子供をもつ家庭には所得に関係なく月40~60時間、子供を見てくれる人を派遣してくれる。


民選5期に公共の働き口1万2000個、民間の働き口6000個創出を目標にした九老区(クログ)は、管内の企業に対し地方税減免などを掲げて区民優先採用を誘導している。 昨年ある企業は職員1000人の半分にあたる500人を区民から採用するという協約を結びもした。


オム・ジウォン記者 umkija@hani.co.kr


原文: 訳A.K