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【 ハンギョレ in 】‘悪い働き口’社内下請け②流行のように広がる社内下請け(3)

登録:2011-10-12 00:20
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/500120.html

原文入力:2011/10/10 22:25(1658字)
看護助手 7年…‘下請け’レッテルに月給は半分

キム・インヒョン記者


今は医療業務も社内下請け
"公共病院がむしろ拡散を主導"
ハ・ミギョン(仮名・38)氏は2004年に新設された和順全南大病院看護補助員を募集するという公告を見て人材供給業者ジェニエルに入社した。光州(クァンジュ)にある全南大病院本院で正規職看護補助者に業務教育を受けた後、和順で仕事を始めた。外来患者の受付、診療準備、診療後検査と予約日などの説明、医療器具消毒、入院患者用薬および各種物品運搬、病室ベッド準備、患者移動など。 本院では看護補助者がする仕事だった。和順病院には正規職看護補助者が本院から移ってきた二人しかいない。 同じ仕事をする70人余りは全院下請け業者所属の看護補助員だ。会社とは1年単位で契約を更新する。この病院で満7年を超えて働いたハ氏が手にする月給は賞与金を合わせて110万ウォン余り。同じような年次の本院正規職看護補助員が受け取る210万ウォン余りの半分ほどに過ぎない。

このように製造業などで無分別に使われている社内下請けが、今や病院の看護補助業務にまで拡大していることが明らかになった。 この間病院では清掃、警備など医療行為と関係のない業務で社内下請けが使われていると報告されてきた。社内下請けで雇用された看護補助人材は看護補助者の仕事をするケースが多く、業務特性上 病院医療スタッフの指揮・監督を受けることになり‘不法派遣’素地が高い。和順全南大病院は去る7月、光州地方労働庁から不法派遣疑惑が認められ起訴意見で検察に送検され「直接雇用をしなさい」という是正命令を受けた状態だ。病院関係者は「村単位に病院を新設しており経営展望が不透明だったところに政府からは経営合理化計画を要求され費用節減次元で下請けに任せた」と話した。


他の相当数の病院でも事実上看護補助者業務を下請け業者に任せていると全国保健医療産業労組は把握している。 雇用労働部の‘2010年300人以上事業場社内下請け現況’資料を見ても、4大病院に挙げられる三星ソウル病院とソウル牙山(アサン)病院、延世(ヨンセ)医療院、ソウル大病院が労働者全体の内、社内下請けを各々13.2%、18.9%、8.4%、9.8%の割合で使っていると調査された。 他の公共病院も同じだ。国民健康保険公団が運営する一山病院が全体1263人の内 26.3%にあたる451人を下請けで置いており公共病院の中で社内下請け労働者比率が最も高い。 この病院では看護業務補助として60人余りの社内下請け労働者が仕事をしている。


下請け労働者比率20%を越える病院としては和順全南大病院(24.1%),国立癌センター(21.2%),釜山広域市医療院(21.4%)がある。これは清掃、警備、交換業務などを引き受ける下請け労働者まで含んだ数値であるため、この内の看護補助人材がどれくらいになるかは把握されていない。だが10日、人材供給業者ジェニエルのホームページには国立癌センター、カトリック大汝矣島聖母病院などの大型病院で「応急室および集中治療室、患者検査室、病室移送、薬品および検体サンプル運搬、病室管理などの看護補助業務」を募集するという公告が公然と上がっている。


イ・ジュホ保健医療労組戦略企画団長は「看護補助業務に社内下請け労働者を雇用する場合、専門性不足などで医療の質が落ち、患者の健康権に影響を与えかねない」 として 「特に金儲けよりは医療の公共性にさらに気を遣わなければならない公共病院が非正規職の拡散を主導しているのは深刻な状況」と話した。


キム・インヒョン先任記者 inhyeon@hani.co.kr


原文: 訳J.S