原文入力:2011/10/10 08:35(1347字)
非正規職 0人工場は‘労組つぶし’
キム・ソヨン記者
団体協約などで対立した労組に
会社は廃業・解雇・損害賠償で圧迫
構造調整後 非正規職 予告
非正規職を含めず正規職だけで運営されてきた企業の労組が最近1~2年間、相次ぎ無力化されている。会社側は互いに約束でもしたかのように労組のストライキに職場閉鎖で強く対応し、葛藤が長期化し労組を弱体化させる手順を踏んだ。労働界では労組の力を抜いた後、社内下請けなどの非正規職を増やそうとする意図ではないかという憂慮が出ている。
金属労組は昨年2月、傘下の100人以上事業場の雇用実態を調査した結果、126事業場の中で生産工程で社内下請けを一人も使っていない‘非正規職なき工場’が36ヶ所と発表した。ここには柳成企業、バレオ万都、KEC、サンシンブレーキ、又昌(ウチャン)精機など5企業も含まれた。‘非正規職なき工場’が可能だった背景には労組の力が大きく作用した。 労組は会社との団体協約で 「非正規職を労使合意なしに使うことはできない」とか 「生産工程を外注および下請けに切り替える時には労使合意を要する」という内容を含めた。
だが‘非正規職なき工場’の労組は、会社側の職場閉鎖と解雇、損害賠償・仮差押さえなどの強硬対応で徐々に崩れていった。 慶北(キョンブク)亀尾(クミ)の半導体業者であるKEC労組は昨年6月タイムオフなどの問題で使用側と葛藤を生じさせストライキに入り、会社は職場閉鎖を断行した。 労使対話が中断されたまま紛糾が1年間続き、使用側は懲戒解雇と損害賠償請求で労組を圧迫した。 今年7月には会社側に近い労組まででき既存労組の力がかなり弱まった。
他の事業場も同様だ。 昨年2月バレオ万都、8月又昌精機とサンシンブレーキ、今年5月には柳成企業で会社側が職場閉鎖を行い、バレオ万都とサンシンブレーキは結局、金属労組から脱退し柳成企業には会社側に近い労組が作られた。
労組の力が弱まるや、待ってましたと言わんばかりに構造調整の動きが現れた。 最近発見されたKEC使用側の文書を見れば、構造調整計画が含まれている。 会社は文書で「K工程はアウトソーシングで人員を整理する予定」と明らかにし、 「構造調整をした後、新入社員は3年間採用を禁止する」と記されている。バレオ万都は2工場軍納物品の外注化を進行中で、サンシンブレーキも昨年7月に外注化工場建設推進計画が含まれた文書が発見されもした。
オ・ミンギュ全国非正規労組連帯会議政策委員は「これら‘非正規職なき工場’では定年退職があったり生産量が増え人員追加が必要な時は無条件に正規職を新規採用するなど正規職働き口を増やす上で重要な役割をしてきた」として「ところが使用側は良い働き口を守ってきた民主労組をなくし正規職働き口を非正規職に変えようとしている」と話した。
キム・ソヨン記者 dandy@hani.co.kr
原文: 訳J.S