原文入力:2011/09/30 09:15(1764字)
パク・ギョンマン記者、ソク・ジンファン記者
‘現行犯のみ拘束’SOFA 毒素条項に批判の声
東豆川米軍 自白受けても 警察、身柄引渡し要請せず
消極的対処に批判世論 検察、早ければ10月1日に令状 方針
←29日午後、京畿 東豆川市、保山洞(ポサンドン)の米軍キャンプ ケイシー前で軍人が警戒勤務に立っている。 東豆川/キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr
京畿道、東豆川市で去る24日、酒に酔った駐韓米軍人が真夜中に10代の女子学生の住居に侵入し性暴行するという事件が発生した。被害者の申告で捜査に入った警察は容疑者を召還し犯行を認め他にもかかわらず‘現行犯でない’という理由で部隊に送りかえし不拘束意見を出したことを巡り消極的対処という批判が出ている。
市民団体と野党は重大犯罪を犯した米軍人を韓国捜査機関が拘束できない根本原因は不公平な駐屯軍地位協定(Status Of Forces Agreement・SOFA)のためだとし、SOFAの全面改正と米軍の犯罪再発防止対策準備を要求した。
東豆川警察署は24日明け方4時頃、泥酔状態で東豆川市内のある考試院に侵入しテレビを見ていたK(18)さんを凶器で脅し何度も性暴行した容疑(性暴行犯罪の処罰などに関する特例法違反)で駐韓米軍第2師団所属K(21)二等兵を調査した後、身柄を米軍憲兵隊に渡したと29日明らかにした。Kさんは性暴行に抵抗し手の平が2㎝ほど裂ける負傷を負った。
警察は24日午前8時50分頃、Kさんの申告を受けて出動し、考試院近隣の防犯カメラ(CCTV)画面でK二等兵の身元を確認した後、米軍側に通知し26日出頭させて調査した。K二等兵は警察で「酒に酔ってよく覚えていないが考試院に入って犯行を犯したようだ」として犯行を認めた。エドワード カードン米軍2師団長は直ちに声明を出し「深刻な遺憾を表し被害者家族と韓国国民に心から許しを求める」と明らかにした。
だが、警察はSOFA規定を根拠にK二等兵の拘束令状を申請せず28日不拘束捜査意見で事件を検察に送検した。ファン・ウィミン東豆川警察署捜査課長は「米軍人犯罪は現行犯や部隊復帰前は拘束捜査が可能だが、部隊復帰後にはSOFA規定のために不拘束送検をせざるを得ない」と話した。去る2月、駐韓米軍L(20)二等兵の東豆川市内老夫婦暴行・性暴行未遂事件の時、東豆川警察署がL二等兵を逮捕・拘禁したのは現場で被疑者を捕まえたためだったということだ。
2001年に改正されたSOFA22条5項は殺人・強姦事件の現行犯に対してのみ韓国が拘禁権を行使できるようにした。殺人・強姦・防火・麻薬取引など12種の主要犯罪を犯した米軍被疑者は検察による起訴以後に韓国が米軍から身柄を引き渡されるよう規定している。議政府(ウィジョンブ)地方検察庁刑事1部は事件送検翌日の29日にK二等兵を呼び追加調査したが身柄を再び返した。検察は早ければ10月1日にも拘束令状を請求する方針だ。
市民団体と野党は駐韓米軍の重大犯罪が確認されたにもかかわらず警察がこれを言論に知らせずに不拘束意見として事件を送検した点について‘事件を静かに処理しようとしたのではないか’として捜査当局を批判した。チャン・セファン民主党議員は29日、国会行政安全委員会の京畿地方警察庁国政監査で「警察が身柄引渡しを要請するなど強力な処罰意志を示さなければならなかった」とし「事件隠蔽後、米軍に対する偏向捜査をした東豆川署長の責任を問わなければならない」と指摘した。
京畿北部進歩連帯は30日午前11時、東豆川市の駐韓米軍基地キャンプ ケイシー前で記者会見を行い、K二等兵に対する即刻拘束捜査と米国大統領の公式謝罪、SOFA全面改正、駐韓米軍夜間通行禁止法制定などを要求する計画だ。
東豆川/パク・ギョンマン記者、ソク・ジンファン記者 mania@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/498622.html 訳J.S