原文入力:2011/09/22 08:28(1772字)
キム・ミンギョン記者
成績下位圏に押し出された高校では
学習雰囲気が乱れ…教師たちは指導困難を訴え
学校は罰点制などの規律強化で‘軍規厳守’
"成績差別で公教育を崩壊させる高校選択制をなくすべき"
ソウル、蘆原区(ノウォング)K高校1学年で6人中1人は中学校内申成績が下位10%だ。2009年新入生については下位10%に属する学生が19人中1人にとどまっていたが、高校選択制が施行された2010年には8人中1人に膨らみ、今年は更に多くなった。下位圏学生たちが増える中で昨年から学生たちの間で‘自発的な学習拒否’現象が目立ち始めた。遅刻、早退、欠席が頻繁になり、授業教材さえきちんと準備できない学生が増えた。この学校のある教師は「2~3学年の授業を受け持っているが、高校選択制施行前に入ってきた3学年と施行後に入ってきた2学年の授業をしてみれば、学生たちの目つきからして違う」と打ち明けた。彼は「我が国では両親の所得など社会経済的背景が学生の成績に大きな影響を及ぼすが、暮らし向きが難しく家できちんと世話を受けられなかった結果、授業についてくることも難しい学生が多い」と話した。
学習・生活指導に困難をきたす現象は中学校内申成績下位10%学生が集まる学校に共通的に現れている。江西区(カンソグ)のある高校教師は「高校選択制実施後、私たちの学校に成績が低かったり家庭環境が良くない学生たちが多くなり教師の手助けが一層必要だが、一般高校が定員の少ない自律型私立高(自私高)へ大挙して切り替わり一般高校の学生数はむしろ増え教師たちが疲れつつある」と話した。彼は「成績や経済力など多様な学生が共に勉強すれば、互いに見習うこともあるはずなのに、片寄り現象が激しくなったためにきちんとした教育が難しい」と付け加えた。松坡区(ソンパグ)のある高校教師は「勉強ができる学生たちはみな特殊目的高校と自私高に進学したり‘人気高校’を選んで志願する結果、残りの学校は高校平準化以前のいわゆる‘おんぼろ学校’になりつつある」と不満を語った。
一部の学校は学生たちを効率的に‘管理’し、不人気学校という烙印から抜け出すため規律を強化したりもしている。低所得層密集地域である中浪区(チュンナング)のN高1学年は中学校内申上位10%である学生は16人中1人にとどまる反面、8人中1人が下位10%だ。この学校の1学年○(16)君は「私たちの学校はまわりから‘良い学校’としては評価されなくて‘遊ぶ学校’といううわさが立った」として「授業時間にも寝たり騒いだりする学生たちが多いが、その子たちは自分が何をしたいのか動機付けもできなくて勉強に関心がないようだ」と話した。学校で授業がまともにできないため学校側は "雰囲気作り" として罰点制を強化している。いわゆる‘不良学生’を探し出すためだ。N高のある教師は「教師の指示に従わない時には罰点を与え、罰点が累積すれば善導委員会を開き懲戒している」とし「この頃はほとんど毎週のように善導委員会が開かれ懲戒を下しており、あまりにひどければ転校や自主退学を薦めている」と話した。
こういう問題のために教師たちは「高校選択制を廃止すべきだ」と主張している。松坡区(ソンパグ)のある教師は「政府の学校支援と教師たちの水準がほとんど似た状況で、高校選択制で言う所の話す‘良い学校’は結局より良い学生をたくさん受け入れる」とし「高校選択制をなくし成績と経済力が互いに異なる学生たちがまんべんなく入ってきてこそ貧富や成績にともなう差別をなくすことができる」と話した。上位圏学生たちが多く集まる江西区(カンソグ)のある高校教師も「下位圏学生たちが多ければ学校の雰囲気が悪くなり、上位圏学生たちが集まれば父母らの期待を充足させるために競争中心の入試教育を強化するなど、すべて跛行が生じる」とし「学校を両極化する高校選択制はなくさなければならない」と話した。
キム・ミンギョン記者 salmat@hani.co.kr
原文: 訳J.S