原文入力:2011/09/20 22:07(1181字)
イ・ジェミョン記者
韓国ウォン 価値暴落
イタリア国家信用等級降格のためにウォン-ドル為替レートは二日連続で急騰したが株式市場は安定傾向を示した。20日KOSPIは17.03(0.94%)高い1837.97で取引を終えた。外国人が1784億ウォンを純売却し取引時間中に一時1800台を割り込んだがプログラム買いが4454億ウォン入り指数を支えた。ユーロゾーン危機が深まるにつれ解決策に対する合意も早まるという観測が上昇の一助となった。しかし20日(現地時間)から2日間にわたって開かれる米国連邦公開市場委員会(FOMC)に対する期待感が弱まり国内金融市場は薄氷を踏んで歩くと見る視角が多い。
問題は為替レートだ。最近の為替レート上昇は2008年グローバル金融危機当時を想起させるほどに不安な様子だ。韓国ウォン価値の暴落は主に対外不確実性に起因しており、ヨーロッパが当分解決の糸口を見つけにくいという点で展望がさらに暗くなっている。その上、今月に入り国内外国為替市場でも流れの変化が感知されている。国内債権に投資する外国人がこの間 ウォン強勢を展望して為替ヘッジをしていなかったが、最近は為替レートが上がるや為替差損の可能性を避けるためドルを買い入れながら為替レート上昇幅を拡大させている。この場合には外国人資金が国外へ流出しなくとも為替レートが上がることになる。反面、銀行は外貨資金市場が梗塞する中で船舶業者が出す輸出ネゴ物量を受けられない状況であるためドル供給も不如意な状態だ。当分は為替レートの追加上昇が避けられないということだ。
為替レートの変動性が大きくなっている点も実物経済には危険要因だ。韓国銀行関係者は「為替レートの変動性が過度な場合、企業など経済主体の意志決定が難しく投資などが萎縮する結果を招くことになり為替レート変動分を輸入価格に転嫁する比率が拡大し物価上昇圧力も強まる」と指摘した。
市場では当局が‘適正水準の高為替レート’を容認しているという分析も出ている。ある外国系銀行の派生商品担当役員は「政府としては物価同様に輸出と経常収支に対する悩みが深い」としながら「急激で傾向的なドル流出でないならば政府としては‘手を当てないで鼻をかむ’側面もある」と話した。グローバル景気鈍化憂慮が強い状況であるため高為替レートを通じて輸出競争力を維持しようとする誘惑が強まらざるをえないということだ。
イ・ジェミョン記者、ハン・クァンドク先任記者 miso@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/497109.html 訳J.S