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没落する米国中産層

登録:2011-09-15 08:37

原文入力:2011/09/14 20:57(1310字)
クォン・テホ記者


貧困層 4620万人…人口全体の15.1% 17年来 最高
中産層所得 10年間 継続下落 "大恐慌以後 初めて"


長期化する景気低迷で米国の中産層が没落している。
米人口統計局が13日に発表した米国の昨年貧困率は15.1%で、前年(14.3%)より0.8%上昇し17年ぶりに最高値を記録した。貧困率は所得が最低生計費に至らない世帯の比率で、最低生計費は昨年の場合、税引き前現金所得が4人世帯基準2万2314ドル(2464万ウォン)であった。米国の貧困層は計4620万人で前年(4360万人)より260万人増えた。米国の貧困率は該当調査が始まった1959年に22.4%から出発し、継続下落し去る2000年には11.3%まで下がったが、最近10年間で貧富格差が広がり景気低迷が続く中で上昇傾向が続いている。

今回の調査では中産階級の世帯の墜落が目立った。昨年、所得中間階層世帯の所得も4万9445ドル(5480万ウォン)で、前年の4万9777ドルに比べ小幅減少した。所得中間階層世帯の所得は、1999年5万3252ドルを頂点に、以後10年間一貫して下落している。ローレンス カッツ ハーバード大教授(経済学)はこれを‘失われた10年’とし「中産階級世帯の所得が10年以上下落したことは大恐慌以後初めて」と指摘した。


米中産階級の世帯は失業、住居価格下落、株価下落などの直撃弾を受けながらふらふらしている。今回の調査とは別に、連邦準備制度統計を見れば、去る3月末基準で米国家庭が所有している住宅純資産価値(住宅価格から担保借入を除いたもの)は6兆1000億ドルで、去る2006年の半分水準に過ぎない。中産層家庭の純資産も2001年から2007年まで年間2.4%ずつ上昇して以後、2年間で26.2%も急転墜落した。


人種別には黒人の貧困率が27%で最も高く、ヒスパニックの貧困率は25%、アジアンは12.1%、白人は9.4%で人種別差も大きかった。特に失業に苦しめられる25~34才の青年層の中ではほとんど半分が貧困層だと調査された。チモシースミディン ウィスコンシン州立大貧困研究所長は<ニューヨークタイムズ>を通じて 「新しい下流階層が現れている」として「若くて教育をあまり受けなかった男性たちが失業により家庭を作れず、自分たちの子供たちも扶養できずにいる」と話した。ブルッキングス研究所は「今のような景気低迷が続けば、10年以内に1000万人の貧困層が更に増えるだろう」と展望した。


今回の調査では医療保険がない国民も90万人が更に増え4990万人に達したことが分かった。また<USAトゥデイ>は米国保険調査委員会資料を通じて米国内の自動車7台中1台の割合で無保険車両であることが明らかになったと去る12日 報道した。


ワシントン/クォン・テホ特派員 ho@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/america/496165.html 訳J.S