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"政治検事の力、情報流しマスコミが書き写すせい"

登録:2011-09-07 09:14

原文入力:2011/09/06 22:42(1995字)
チェ・ソンジン記者


‘狂牛病報道’最高裁で無罪判決受けたチョ・ヌンヒPD手帳 責任ディレクター
取材原本にない内容
検察が‘言論プレイ’
文化放送‘謝罪’に対し
訂正報道 申請 検討


2年前のその時と同じ場面だった。チョ・ヌンヒ<文化放送>(MBC)ディレクター(PD)は最高裁から無罪確定判決を受けた去る2日、法廷を出て「言論人の皆さんが‘PD手帳’製作スタッフを捜査し起訴したチョン・ヒョンジュン、パク・キルベ、キム・ギョンス、ソン・ギョンホ検事と捜査チームを指揮したチョン・ビョンド検事、チョン・ソングァン当時ソウル中央地検長の名前を必ず覚えていて欲しい」と話した。 チョ ディレクターは初めて検察で48時間の調査を受けて出てきた2009年4月29日夜にも検察出入り記者たちの前で彼らの名前を一回ずつ呼称して頼んだ。「私はPD手帳‘米国産牛肉、果たして狂牛病から安全なのか?’編(狂牛病編)の責任ディレクターを引き受けたチョ・ヌンヒです。被疑者である私の名前を実名で報道するのと同じように、捜査を受け持っているこれら検事の名前も歴史に残して下さい。」2008年6月20日、農林水産食品部がPD手帳製作スタッフを名誉毀損などの容疑で検察に捜査依頼し始まった3年3ヶ月に及ぶ法廷攻防は去る2日、最高裁が製作スタッフ5人全員に対して無罪原審を確定し検察の敗北で幕を閉じた。一部の誤りにも報道の公益性を認めたのだ。

チョ ディレクターは6日<ハンギョレ>とのインタビューでこの間の検察捜査と裁判過程で感じた所感を打ち明けた。製作スタッフが捜査過程でぶつかった最も大きな悩みは‘検察の情報漏出にどのように対応するべきか’だったと話した。検察が情報を流せば一部保守マスコミはオウムのようにそっくり特筆大書した。2008年4月29日、狂牛病編放送を通じて米国産牛肉輸入交渉過程の問題を指摘しようとした当初の意図は消え激烈な粗捜しばかりが際立っていた。


 "アレサ ビンスンが人間狂牛病にかかったという事実を報道した米国言論は一つもなかった、こういう検察発の記事が出ました。私たちの放送でも(ビンスンが)人間狂牛病の診断を受けたという米国マスコミの報道が厳然と紹介されたにもかかわらず、検察が小出しにするために我が国の言論は‘米国言論でビンスン狂牛病診断事実を報道されなかった’このように報道しました。"


彼はある保守新聞の記事( "PD手帳、ビンスン 他の病気と知りながら‘人間狂牛病の疑い’報道 疑惑" )を検察の代表的な言論プレイ事例として疑った。製作スタッフが取材過程でビンスンの死因が別の病気の後遺症である確率が高いという事実を把握していながら放送には出さなかったという検察発の記事だった。製作スタッフが意図的に人間狂牛病である可能性を浮き彫りにしてみせたということだ。


 "検察が押収して行った取材ファイルを隅々まで見れば製作スタッフが死因を意図的に隠していないという事実を知ることができます。検察が偽りの情報を流したと見るほかはありません。"


彼は検察もPD手帳製作スタッフに対する刑事処罰が不可能だという事実を初めから知っていたようだと言った。「処罰が不可能なPD手帳にキズを付けようとすれば絶えず嘘と言論プレイを日常的に行うほかはなかったのでしょう。"


彼は 「‘政治検査’が恐ろしい理由は、捜査情報を活用したこれらの言論プレイと、こういう情報を‘単独報道’という名前で書き写す言論があるため」と強調した。「現政権スタート以後、すべての政治的事件の後方には検察の‘被疑者侮辱’、被疑事実公表などがありました。PD手帳を敵対視した一部マスコミはそのような検察が提供する‘記事タネ’に対して何らの事実確認作業もせずに無分別に書きました。被疑者として体験してみなければそのくやしさは分かりません。"


チョ ディレクターは文化放送が5日<ニュースデスク>で放送した謝罪放送に対しても 「当惑している」と話した。彼は 「去る3年3ヶ月間、検察と巨大与党、朝鮮・中央・東亜などの保守マスコミ、さらにガスボンベを持って威嚇する右翼団体と向き合って戦ってきたが、文化放送がこのような形で謝罪放送を放送するのは製作スタッフの努力を水の泡にする所業」とし「文化放送労組などと共に訂正報道申請などを検討している」と明らかにした。
文 チェ・ソンジン記者 csj@hani.co.kr
写真 カン・チャングヮン記者 chang@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/495219.html 訳J.S