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解放空間の証言者‘ビラ’戦争 予言

登録:2011-08-26 09:16

原文入力:2011/08/25 20:25(1484字)
イム・ジョンオブ記者


資料集‘ビラで聞く…’
キム・ヒョンシク氏 45~48年 収集 443件
信託統治など左右翼見解を代弁
互いに撲滅叫び疎通 源泉封鎖
6・25に繋がる不吉な兆候見える


←1946年1月頃‘自殺同盟’が散布した信託統治反対ビラ。米国、ソ連の奴隷になるよりは、いっそ彼ら全てを打ち破り自殺してしまおうという極端な主張を掲げている。


解放空間時期(1945~48年)の‘ビラ’を初めて集大成した資料集<‘ビラ’に聞く解放直後の声>(ソミョン出版)が最近発刊された。 近代文献収集家であるキム・ヒョンシク(テイル鉱業専務)氏が30年余りの間に集めたコレクション443件を原本そのままカラー印刷し本文を現在書く文章で解説した。

この資料集を見れば、当時 集会現場などで撒かれたビラは全て粗悪なわら半紙に活版または、謄写形式で印刷されており、その時期の劣悪な経済事情を反映している。発刊・配布主体は朝鮮労働党、同行青年団、大韓独立促成青年総連盟、西北青年団、建国同盟、朝鮮建国準備委員会、朝鮮労働組合全国評議会、韓国民主党などよく知られた団体の他に、自殺同盟、民主学生突撃隊、鉄拳隊など なじみのうすい団体も多い。李承晩、金九の個人名、ユ・ジンオ,ペク・ナムン等 有名人の連名による声明書も目につく。


ビラは声明書、宣言文、要請文、決議文、げき文、警告文などの表題を付け、‘同胞よ! 三千万同胞に’‘同胞に訴える’等、訴える対象に呼びかけたり‘~しよう!’ ‘ ~せよ’ ‘~の真相’等、内容を要約した方式も見える。朝鮮建国準備委員会構成、朝鮮人民共和国樹立、臨時政府人士帰国、信託統治決定、李承晩の井邑(チョンウプ)発言など解放空間の主要イシューを巡る左右翼政派の利害を代弁するものが主流だ。


←1945年朝鮮人民共和国の支持を促すげき文(上)と1947年5月1日メーデー南山(ナムサン)公園集会を知らせるビラ(下).




年代別には1945年8~12月の5ヶ月間に150種が発行され‘主張の洪水時代’を反映している。翌年の1946年には218種が撒かれたが、米軍政が法令第72号を発令しデマ流布やポスター、ビラの取り締まりを始めた5月2日以後は76件に急減した。1947,48年は各々41件、34件で大部分が右翼、政府系団体が発行したものだ。特に46年5月以前に撒かれたビラは米軍政庁の取り締まりでメディア環境が‘滅菌状態’に変わる以前の状況を生々しく反映しており目を引く。チョン・ソンテ国民大教授は資料集解説を通じて、ビラは「左右翼が対立しながら相手方を元凶、手先、犬や豚に追い立て鉄槌、処断、撲滅しようなど疎通の可能性を源泉封鎖する修辞が多い」として、こういう一方的な主張は「韓国戦争につながる不吉な兆候として読める」と分析した。


ビラ資料を公開したキム・ヒョンシク氏は「解放空間の漫画、雑誌から1,2枚発見した後、おもしろくて30余年間かけて清渓川(チョンゲチョン)現場競売やインターネット競売サイト等を通じて700種類余りに及ぶビラを集めることになった」として「集めたビラの中で似ていたり重複しているものを除き資料集に載せた」と明らかにした。 イム・ジョンオブ先任記者 blitz@hani.co.kr


写真 ソミョン出版 提供


原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/493378.html 訳J.S