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政府は今年の稲作 "良好" と言うが…農民 "みな病気にかかった" 噴痛

登録:2011-08-20 09:05

原文入力:2011/08/19 22:35(1963字)
キム・ヒョンデ記者


穀倉地帯 唐津(タンジン)でも農作業放棄続出


←忠南、唐津郡(タンジングン)、石門面(ソンムンミョン)のキム・ドンジン(53)氏が去る18日、自身の畑できちんと育った稲穂(左側)と そうでない穂を見せている。稲一株の穂15ヶ程度の内、10以上が右側の穂のように日照量不足で長さも短く米粒の数も少ない。 唐津/キム・ヒョンデ先任記者 koala5@hani.co.kr


代表的穀倉地帯である忠南(チュンナム)、唐津郡(タンジングン)の干拓地で去る18日に稲穂を見て回った農業キム・ドンジン(63・石門面ポラン里)氏の顔がこわばった。 「稲の下の方が腐って力がないね、風が強く吹けば間違いなく倒れる」。 農林水産食品部が前日‘今年の稲生育状況は良好’と発表したという知らせを伝えると、キム氏は「米粒の数がこんなに少なくて稲が病気にかかったのに、机上で何の仕事をしているんだか」として不満を隠さなかった。

キム氏が取ってみた稲穂の中でまともに育つように見えたものは4分の1もあるかどうか、残りは米粒が少なく稲穂の長さが短いのがはっきりしていた。農食品部発表では株当たりの稲穂の数と稲穂当たりの米粒数が平年並みであるとなっている。


今年のように日射が少なく雨が多い時によく起きる‘いもち病’(葉集紋乾き病)も唐津原で荒れ狂っていた。7月1日から8月10日までの全国平均日照時間は143時間で平年に比べ80時間も少なかった。 雨がやむ日がなかった結果、農薬を散布する間もなく身動きもできずやられた。 台風コンパスの直撃弾を受け平年の30%以上の大凶作を記録した昨年より事情がさらに悪いということだ。キム氏は「また雨が降ったり台風が一度でもさらに来れば、今年の稲作は回復不能」とし空を見上げた。


石門面トンジョン里のアン・ビョンソク(51)氏は「今年は収穫がないね」と力なく話した。韓国農漁村公社から畑作用に賃借りした石門干拓地は水が抜けずトラクターで何回も耕したが結局農作業をあきらめた。 家の向かいの唐辛子畑は水はけが良い土地で、それでも期待していたが、炭そ病で唐辛子が全滅してしまった。


早生の米出荷が支障をきたし秋夕(チュソク)米の需給も非常事態になった。 唐津石門農協米穀総合処理場のリュ・ジェシン代表は「唐津で早生米を買えなくて昨日海南まで米を買いに行き徒労で帰ってきた」と話した。台風ムイパで稲穂が白く変わる‘白手’被害をこうむった全南、海南(ヘナム)・カンジンなどの早生稲も全滅だということだ。リュ代表は早生稲の価格が跳ね上がり秋夕用の新米価格が10%以上急騰するだろうと見通した。


農食品部関係者は「米粒が実る前の一ヶ月が稲の生産を大きく左右する」として「太陽がカンカンに出て台風が来ないことを天に祈るだけ」と話した。


2年連続の凶作が現実に迫る中で、新米不足事態を憂慮する声がおおきくなるかと思えば、政府が稲栽培から畑作物などの栽培に切り替えることを薦めた米減反政策を元に戻さなければならないという指摘も出ている。


集中豪雨に台風の被害が重なった忠清(チュンチョン)・全羅道(チョルラド)などの果物農家らも深刻な雨の被害をこうむった。糖度が高いことで有名な京畿道(キョンギド)華城(ファソン)市‘松山ブドウ’を生産するチェ・ジンファ(55・松山面、ヨンポ里)氏は19日、暗い表情で終日ブドウの房からひびの入ったブトウの実を選び出していた。 雨がやんだ後に照りつけた日差しのためにブトウの実の表面にひびが入り実がはじける‘熱果現象’が起きたためだ。 昨年1750箱を出荷したというチェ氏は「ブトウの実がこれ以上はじける前に出荷しても、今年は1200箱ぐらい取れれば成功」としため息を吐いた。


華城市、松山・西新・麻道面一帯で1800余のブドウ栽培農家が生産するブドウは年間1万8000余t規模だが、今年は日照量が不足し30%ぐらい生産量が減ると華城市側は予想した。


台風ムイパの影響で梨の栽培面積の25%にあたる600haで落果被害をこうむった全国最大の梨生産地 全南(チョンナム)、羅州(ナジュ)でも日照量不足が重なり20%以上収穫量の減少が避けられないと予想され、農民たちの憂いが深まっている。 唐津華城、羅州/キム・ヒョンデ先任記者、ホン・ヨンドク、アン・クァノク記者 koala5@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/492543.html 訳J.S