原文入力:2011-05-21午後08:40:12(2155字)
"夫の潔白確信" 保釈金600万ドル 代わって支払い
夫の浮気論議に "政治家は人を誘惑することが重要" 擁護も
←シンクレア
"彼女は夫よりさらに有名だったし、さらに金持ちたった。" 性暴行未遂などの容疑で逮捕されたドミニク・ストロスカーン国際通貨基金(62・IMF)前総裁の潔白を信じるとし、現金100万ドルと500万ドルの債権など6百万ドルに及ぶ保釈金を代わって支払った彼の妻 アン シンクレア(62)に対し<ニューヨークタイムズ>は21日このように報道した。
シンクルアは夫のストロスカーンがホテル女性従業員を性暴行しようとして逮捕された事実を伝え聞いても "夫の起訴事実を信じない" という声明を先週日曜日に発表していた。
<ニューヨークタイムズ>の報道によればシンクレアはしばしば性的問題を起こした夫を許す面でも、彼女自身の知名度の面でもビル・クリントン前米国大統領の夫人ヒラリー・クリントン米国務長官も顔負けだ。
1991年ストロスカーンと結婚した当時、シンクレアはフランスで‘7/7’というテレビ インタビューショーを進行する有名なジャーナリストだった。毎週日曜日には1200万人の視聴者がブラウンの髪と強烈な青い目を持つ魅力的な容貌の彼女のショーを視聴したと新聞は伝えた。
彼女がインタビューした500人を越える有名人の中にはフランソワ・ミッテラン前大統領、ミハイル・ゴルバチョフ前ソ連大統領、ビル・クリントン前大統領、ヒラリー・クリントン米国務長官など有名政治家をはじめマドンナ、イブ モンタンのようなスターも含まれている。 結婚当時 二人とも初婚ではなかった。ストロスカーンは二度の結婚で四人の子供を、シンクレアは一度の結婚で2人の子供を持っていた。 二人は1989年テレビで初めて出会った。
次期大統領選挙に合わせて最近出版されたストロスカーンの自叙伝を書いたマイケル タウマンは彼らの初めての出会いについて「彼女は彼の知性と魅力に捉えられた」と話した。 シンクレアは1997年に夫が財務長官に任命されるや大衆の不必要な関心を避けるために13年間進行してきたショーを辞めた。後日<TF1>放送の副局長とこの放送のインターネット部門総局長になった。彼女は当時「13年間、政治家をインタビューした人はもう権力に魅惑されない」と話したが、彼女の権力欲はヒラリーに劣らなかった。
←ホテル客室清掃員性暴行疑惑で逮捕されたドミニク ストロスカーン国際通貨基金(IMF)総裁(中央)が15日夜(現地時間)警察の初めての調査を受けた後、両腕を捕まれて警察署を出ている。シンクレアは夫ビル・クリントンを権力の座に押し上げるための最大動力だったヒラリー クリントンのように、ストロスカーンの政治的野望にかくされた強力な原動力だった。美術品取引業者だった祖父 ポール ローゼンバーグから譲られた財産も政治的野心を夢見るに充分だった。彼ら夫妻はパリだけで豪華アパート二世帯と4百万ドル相当の戸建て住宅などを所有しており、贅沢で独立的な生活を送ってきた。
彼女の母親はピカソが描いたモデル中の1人であるほどフランスでは血統の良い一族でもある。彼女自身はパリのピカソ博物館委員会メンバーであり、彼女の祖父の生涯に関する本も書いた。彼女の最初の夫であり現在も親しいのエリー ウィセルは「彼女は魅力的で知的だ」と今も賛辞を送っている。
そのような彼女が夫の頻繁な浮気にも不思議なほど寛容な態度を見せた。ストロスカーンが2008年に夫の居るハンガリーの経済学者との不適切な関係が明らかになり国際通貨基金の調査を受けた当時、シンクレアは「私たちの間では一夜の冒険」とし自身のブログにたいしたことでないと書いた。2006年フランスの雑誌<ル エクスプレス>とのインタビューでも夫の浮気癖の評判で苦痛を受けているのではないかとの質問に対して「いいえ。私はむしろ誇らしいほどだ」と積極的に夫を擁護した。「政治家にとっては人の心を誘惑することが大切だ。彼が私に魅力を感じている限り、私もそうするだろう。それで充分だ。」
シンクレアは初孫の出生を待っていたところに夫から「重大な問題が発生した」という電話を受けたという。しかし彼女は「私はただの1秒も夫の性的攻撃に対する起訴内容を信じない」とし「私は彼の無罪が立証されることを確信する」と夫を擁護した。
しかしヒラリーのように彼女の信頼と献身が効力を発揮できるかは未知数だ。ビル クリントンは1998年、米下院の弾劾決議案通過以後にも政治的に生き残ったが、ストロスカーンの政治的未来はクリントンのように保障されたものではないためだ。 何よりもストロスカーンの疑惑は当事者間の合意による行為ではないという点がクリントンの場合と違う。 キム・ドヒョン先任記者/ツイッター@aip209
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/479096.html 訳J.S