原文入力:2011-05-20午前09:09:26(1983字)
‘エージェント オレンジ’表記 ドラム缶、部隊裏庭に埋却
夏から秋にかけ 毎週1,2回ずつ作業
"我々は実験用動物"…足マヒ・聴力異常に苦しめら
イ・ポニョン記者
←米国<CBS>の系列会社<KPHO-TV放送>は去る13日(現地時間)退役駐韓米軍らの枯れ葉剤埋却証言を暴露した(下写真)。放送はエージェント オレンジのドラム缶と推定される写真を使ったが、これが当時の写真か否かは明らかにしなかった。また、現場写真と見られる写真も放送で公開したが、点線内の黒い部分が埋めた痕跡だと推定される。
前職駐韓米軍が明らかにした33年前‘キャンプキャロルの秘密’米国放送の調査報道で明らかになった駐韓米軍の枯れ葉剤埋却方式は、一般ゴミと違うところはなかった。枯れ葉剤をひそかに埋めたという衝撃的な事実だ。今回の報道で米国政府が1968~69年、非武装地帯にばら撒き韓国に残っていた枯れ葉剤を海で焼却したと明らかにしたと説明したことも嘘だったことが明らかになった。
33年ぶりに秘密を打ち明けた米軍退役者スティーブ ハウスらは1978年当時、都市の一区域ほどの大きさのくぼみを作れとの指示で土地を掘り起こした。ハウスは「我々は実際にゴミを部隊の裏庭に埋めてきた」として、枯れ葉剤の埋却方式も同じだったと話した。
彼らが埋めたものはベトナムで数百万人に被害をもたらし、残った枯れ葉剤だった。重装備特技兵だったハウスは19日<SBS>との電話インタビューで「一部のドラム缶には‘ベトナム地域、コンパウンド オレンジ(エージェント オレンジ)’と記されていた」とし「一週間に1,2回ずつ、夏から秋まで作業を継続した」と明らかにした。彼は特に「(韓国兵士たちである)カツサ(駐韓米陸軍に派遣された韓国陸軍軍人)には他の仕事をさせていたので何か正しくない仕事をしているということが分かった」と付け加えた。彼の同僚だったロバート トゥレビスはドラム缶の数を250ヶ余りと記憶しており「一部には‘1967年ベトナム共和国’という字が書かれていた」と証言した。
米国政府は当時、枯れ葉剤の人体被害が深刻だという点を知り使用を禁止した状態だったが、自国兵士たちに対する保護措置を取らなかった。ドラム缶を倉庫から一つずつ取り出し手で転がしたというトゥレビスは「枯れ葉剤がドラム缶から洩れたりもしたし、汚らわしいがやや甘い臭いまでしていた」と話した。
←キャンプ キャロル。基地周辺は漆谷郡庁に隣接しており、証言者が明らかにした枯れ葉剤埋却推定地は基地の東側にある。 グーグルアース提供トゥレビスは作業後、全身にでき物が生じ、以後 色々な所に関節炎を病むことになったと主張した。彼は「手首と足の関節がとても弱くなり、何度骨折したか分からない」と訴えた。同じ作業に動員されたリチャード クレイマンも「作業の後、足がひどく腫れ、歩くこともできないほどだった」とし、以後 足が麻痺し関節炎と聴覚障害になったと話した。
事件の暴露を主導したハウスは、自身は上部の指示に従っただけとしつつも、「どれほど多くの人がそのような物質に露出し癌などの病気になったことか」とし罪悪感を吐露し涙まじりに話した。彼は 「大きな手術を受けなければならないということが最近分かったが、肝臓がとても弱くなっており手術に耐えるのが難しいと言われた」とも話した。トゥレビスは「我々は実験用動物のような存在だった」と話した。
<KPHO>は衛星写真を利用しキャンプ キャロル内部の枯れ葉剤埋めたて地点を指定しながら、有毒物質が洛東江など周辺河川に流れ込んだ可能性も提起した。ピーターフォックス アリゾナ州立大教授は、周辺住民たちの被害の可能性について「毒性物質が地下水に流れ込んだだろう」としながら「住民たちが その水を農作業に使えば毒性物質が飲料水供給施設だけでなく食糧供給施設にまで及んだだろう」と話した。彼はキャンプ キャロルの埋立地のように毒性物質が溶解しにくい環境では除去作業に50年かかるかもしれないと説明した。
枯れ葉剤を取り扱った軍部隊周辺の住民健康問題は米国でも論難になっている。米国、メリーランド州政府などは米軍の生物学戦研究の中心地だったポートディトリック基地周辺で500余世帯が枯れ葉剤の影響で癌にかかったという主張に関し、最近調査に着手した。
イ・ポニョン記者 ebon@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/478800.html 訳J.S