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‘10ウォン競売’黒い誘惑

登録:2011-05-19 12:42

原文入力:2011-05-18午後09:28:44(1444字)
1回の落札値10ウォンだが入札料は500ウォン以上
参加者多く、入札流れを反復すれば収入 大幅に増える構造
競売ショッピングモール 50ヶ余り 推定 公取委‘消費者 注意報’

キム・ギョンナク記者

ポータルサイト<ネイバー>で検索窓に‘10ウォン競売’と入れれば、何と20ヶ余りのオンライン ショッピングモール サイトが競うように上がってくる。各ショッピングモール サイトに入れば、高い物を安値で買うことができるという誘惑の文句があふれている。競売物品は若者たちが好む数十万ウォン台の電子機器からデパート商品券、純金、生活用品など非常に多様だ。だが‘10ウォンの誘惑’の陰には消費者の知らない陥穽が隠れている。

公正取引委員会は18日 「インターネットに高価な製品を80~90%引きの価格で購入できるという10ウォン競売ショッピングモールが増えている」とし「だが、ショッピングモールは一般的な競売方式とは異なり、500ウォン以上の入札料を取るなど消費者被害が憂慮される」と明らかにした。

公取委が覗き見た10ウォン競売方式はこうだ。入札1回で落札になれば製品落札価格は10ウォンだ。入札10回で落札になれば落札価格は100ウォンになる。ショッピングモール事業主は1回の入札参加者が10人ならば入札料だけで5000ウォン(10人×500ウォン)を得て、同じ入札参加者が入札を100回繰り返せば入札料だけで50万ウォンを取ってゆく。入札参加者が増えたり入札が反復されれば、それだけ落札価格は上がり、同時に入札料も増える競売構造だ。もちろん落札を受けられない入札参加者は入札料をそっくり失うことになる。

実際にあるオンライン ショッピングモールで行われた‘iPod touch4世代32G’製品競売の場合、計3310回の入札が反復されたあげく落札された。落札価格は3万3310ウォンだが、ショッピングモールは入札料だけで165万5000ウォン(3310回×500ウォン)を稼いだ。落札を受けた顧客はこの製品の市場価格(42万9000ウォン)よりはるかに安い価格で製品を購入したように視えるが、反復された入札過程で払った入札料まで含めれば大きな利益を得たとは言いがたい。

公取委側はこのような10ウォン競売ショッピングモールが50ヶ余りに及ぶと推定している。公取委関係者は「大多数の消費者が10ウォン競売の構造を正しく理解できないまま入札に参加するケースが多い」とし「特に一部のショッピングモールの場合、揃えている製品数が少ないために製品に問題が発生しても交換サービスが受けられない事例もあるので消費者の注意が必要だ」と話した。

このような10ウォン競売自体は公正取引法など関連法上の違法性はないと公取委は判断している。ただし、落札操作などが疑われる場合には警察庁サイバーテロ対応センター(1566-0112)に申告すれば良い。配送遅延やシステム誤りにともなう競売取消と関連した被害をこうむった時は消費者相談センター(1372)に申告すれば助けを受けることができる。

キム・ギョンナク記者 sp96@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/478572.html 訳J.S