原文入力:2011-05-08午後08:24:16(1586字)
確保した油田開発権、反政府軍が執権すれば契約取り消し 可能性
アルジャジーラ "西欧によるリビア空襲、中国の影響力 遮断戦略"
パク・ミンヒ記者
←リビアに対する各国の石油依存度
リビアが内戦に巻きこまれ始めた去る2月末、中国人約3万6000人が中国政府が送ったチャーター機と軍艦、軍用機に乗り、リビアを脱出した。大部分が油田や建設現場で働いていた人々だ。これは去る10年余りの間、中国がアフリカの天然資源と市場をどれほど急速に掌握しているかを示すと同時に、アフリカを舞台によどみなく疾走した中国の戦略が初めて巨大な障害物に直面したことを示した。
2000年代に入りアフリカは中国の独壇場のように見えた。豊富な資本を確保した中国企業らはアフリカの石油、天然ガス、鉱山開発権を真空清掃機のように吸い込んだ。中国企業らのアフリカの石油、ガス、銅などに対する投資は2015年までに500億ドルに達すると南アフリカ共和国のスタンダード銀行は推算している。中国-アフリカ交易は2010年に1000億ドルを越え、中国はアフリカの最大交易相手国に上がった。
だが、西欧連合軍のリビア攻撃は中国のアフリカ戦略を揺るがしている。リビアで中断された事業で中国企業が被ることになった損失は継続的に増えている。去る3月、中国商務部のヤオジェン スポークスマンはリビアで事業を展開してきた中国企業が50ヶ所にのぼり、契約金額は計188億ドル(約21兆1180億ウォン)としつつ、「リビア事態の悪化で中国企業が非常に深刻な打撃を受けている」と明らかにした。さらに大きな問題はムアマル カダフィ政権が崩れたり、東西分裂で油田地帯が密集したリビア東部に親西側反政府軍が入れば、中国がカダフィ政府と結んだ主要契約が白紙化される可能性がある。亡命したオマール パティ ビン シャトゥワン リビア前エネルギー長官は「中国とロシアが反政府軍を支持しなかったために(石油資源が豊富な)東部地域での石油、ガス開発に参加する権利を失うことになるだろう」としながら「フランスとイタリア企業がリビアの石油・ガス開発でさらに多くの機会を持つことになるだろう」と話したと<アラブニュース>が伝えた。
直接的経済損失の他に影響力面での打撃はより一層 骨身にひびく。<アルジャジーラ>は最近‘アフリカ スターウォーズ’という記事で、西欧のリビア空襲は地中海と北アフリカから中国の影響力を遮断しようとする西欧の戦略という分析を紹介した。西欧は去る10年間、中国が‘チャイナプリカ’(中国+アフリカ)を構築しアフリカ各国が中国の投資を歓迎し西欧の立場が狭くなる状況に危機感を感じたということだ。米国国防部は2007年アフリカ司令部(Africom)を樹立しアフリカでの中国影響力の遮断に出たが、カダフィはアフリカ司令部に反対し米国軍艦の自国港寄港も許容しなかった。西欧の空襲はリビアの豊富な石油資源を掌握し、中国を追い出そうとする試みだという解釈だ。
‘アフリカ’は今年の中国外交の最大難題に浮上した。リビアで被った打撃、エジプトなど北アフリカの政権交替の波に対し、中国内でもこの間推進してきた無差別的な投資政策を再検討しなければならないという専門家たちの声が強まっている。油田地帯が密集した南スーダンが独立を控えて台湾との修交の動きを見せているという便りも中国を緊張させている。スーダン内戦過程で中国が北部スーダン政府を支援したという‘怨恨’ためだ。 北京/パク・ミンヒ特派員
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/china/476885.html 訳J.S