原文入力:2011-05-02午後09:01:54(1328字)
9冊全体 筆写・撮影は禁止
図面隠し・難解な数式だけ
環境団体 "うわべだけの公開"
キム・グァンス記者
韓国水力原子力の報告書を直接見ると
寿命を延ばし稼動中に故障して停止した釜山機張郡の古里原子力発電所1号機を巡り市民の不安と寿命延長中断要求が強まり、原子力発電所事業者である韓国水力原子力(株)(韓水原)が寿命延長許可の根拠となった報告書を2日、一歩遅れて公開した。 しかし重要な図面は大部分が閲覧を制限したうえに、閲覧を許容した文書も複写や撮影はもちろん内容を簡単に記録することさえ阻み‘公開した’という名分を積むことのための名目だけの措置という批判が出ている。
この日 公開された報告書は、韓水原が1978年我が国の原子力発電所としては初めて商業運転に入った古里1号機の寿命延長稼動の許可を受けるために2006年当時、科学技術部に出したものだ。報告書は△周期的安全性評価報告書(5冊) △主要機器寿命評価報告書(3冊) △放射線環境影響評価報告書(1冊)等、計9冊で構成されており、計5400余ページに達する膨大な分量だ。
報告書の公開はこの日午前9時からソウル江南区、三成洞の韓水原本社と釜山機張郡、長安邑の古里原子力本部など2ヶ所で同時に始まった。古里原子力本部は本館2階事務室に報告書を備置した後、閲覧だけを許容し筆写・複写・録音・撮影などは制限するという案内文を貼り出した。
周期的安全性評価報告書1冊を開けてみると、古里1号機の一般現況が出てきたが、古里原子力発電所の住所や位置までも白い紙で隠されていた。複雑な内容を比較的わかりやすく表現した図面も大部分が隠されていた。古里1号機から半径50km内の住民数を距離別に把握した内容があり、住民数の合計を計算するために携帯電話を取り出した。すると職員がすぐに制止した。結局、1時間30分余りで報告書を閉じざるを得なかった。
古里原子力本部で報告書を閲覧した釜山・蔚山環境団体活動家と政党関係者10人余りも不満を爆発させた。イ・サンボム蔚山環境運動連合反核特別委委員長は「このような形で公開すれば国民の疑惑がより大きくなるほかはない」と話した。その間報告書の公開を強力に要求してきた環境運動連合は2日 「記録が不可能な状態で5400余ページに及ぶ報告書の閲覧は単なる要式行為」と批判し、きちんと調べられるよう国会や地方自治議会に提出する形式で公開することを要求し閲覧参加を公式拒否した。
古里原子力本部関係者は「原子力発電所施設は国家1級保護施設に指定されている上に設計図面などは営業機密なので一般には公開できないようになっている」として 「原子力発電所競争国家と北韓などに資料が流出する憂慮のために現在以上の内容を公開することは難しい」と話した。 釜山/キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/476036.html 訳J.S