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‘民主化の道具’として注目‘YouTube’本社に行く

登録:2011-04-19 08:20

原文入力:2011-04-18午後08:10:47(2349字)
ロビーは人工岩壁場…事務室にはミニゴルフ場…プールまで…
遊び場のような仕事場で‘メディア革新’を夢見る
UCC動画を越え放送会社コンテンツ・ライブ放映
TVに代わる‘ビッグバン’目前… "挑戦的試みの場"

ク・ポングォン記者

←2005年に設立され翌年には我が国通貨で1兆7000億ウォンでグーグルに引き受けられたユーチューブは、モバイル環境で新しいメディア プラットホームとして注目されている。事務室のまん中には多様な酒が置かれているところがあるなど、自由奔放な企業文化も特徴だ。

世界は一層狭くなり生々しくなった。どこかで何かことが起こればまちがいなく現れる、誰かがユーチューブにあげた‘現場映像’のおかげだ。北アフリカ民主化デモと先月の日本東北部大地震の時、津波の姿はユーチューブに乗り あっという間に全世界に広まった。日本の地震の翌日には関連動画1万6000ヶがユーチューブに上がってきた。言論を通じて輪郭が伝えられた世の中が万人の目と携帯電話を通じて現場そのまま全世界にリアルタイムに広がるプラットホームが日常に入ってきた。

米国、カリフォルニア シリコンバレー地域のセンブルノのユーチューブ事務室を去る11日、国内言論としては初めて訪ねた。ロビーには人工岩壁がありミニ ゴルフ場が事務室の中にあるかと思えば、広い体力鍛練場と3レーンを整えた室内プールはこちらが仕事場なのか遊び場なのか識別することを疲れさせる。だが、こちらは21世紀情報の流通構造を根本的に変えているメディア革新の最前線だ。

事務室には複雑な数式と落書きが記されている大型ホワイトボードがあちこちに掛かっており、頭にターバンをまいた人をはじめ多様な人種400人余りが勤めている。事務室を案内してくれたユーチューブのキム・サンユン製品マネジャーは「数千名規模の巨大組織であり収益モデルが作られたグーグルとは違い多様な部門ではるかに挑戦的な試みをやれる所」とユーチューブを説明した。

ユーチューブは民主化の道具としても注目されている。エジプト・リビア政府はユーチューブのデモ動画が広がることを阻むためインターネットを全面遮断したりもし、中国とイラン政府は既に国民のユーチューブ接続を阻んでいる。だが、ユーチューブの力はますます大きくなっている。

ユーチューブはこういう現象がメディア権力の変化により予想されたことだと話す。ノーム ロビンスキー ユーチューブ主席製品マネジャーは、米国の時代別人気TVプログラムでこれを説明する。「1980年代には人気プログラムは視聴率25%の<コスビーショー>であり、当時放送チャネルは29ヶだった。1990年代には視聴率22%の<サインペルドゥ>であり、チャネルは52個だった。2005年<アメリカン アイドル>の視聴率は12%でありチャネルは110ヶに増えた」と説明した。

機能とコンテンツが特定領域に限定されないという点もプラットホームとしてのユーチューブの力だ。コンテンツ運営を引き受けトム ピケット理事はユーチューブのコンテンツが3つに区分されると説明した。ピケは「政治・事件・趣味・娯楽など個人が共有しようと思うコンテンツ、ウェブで放送する目的で専門家たちが作った動画、既存放送会社のコンテンツなどがユーチューブの3大軸」とし「ユーチューブはどれ一つにも集中しはしない」と話した。画質が悪い短い動画中心だったユーチューブのコンテンツはますます改善され、高画質映画全編を鑑賞することができる。立体(3D)映像とスマートTV時代が到来しながら、ユーチューブのプラットホームの威力はより一層大きくなっており、全世界TV製造会社はユーチューブと手を握るための競争を行っている。こういう傾向ならばユーチューブが50~60年間メディアの支配者であったTVの代わりをすることになるかも知れない。

実際に共感を得ることができる全てのものはユーチューブを通じて新しい機会を得た。4年前、ユーチューブに歌映像をあげた13才のカナダの少年ジャスティン ビーバーはこれを契機に世界的アイドル スターになった。英国の歌競演大会に出てきたポール ポツとスーザン ポイルはユーチューブで1億回を越える視聴回数を示し世界的スターになったし、国内にも‘スーパースターK’ ‘偉大な誕生’のような新しいジャンルを作り出した。国内芸能企画会社は少女時代、ビッグバン、2PM等、所属歌手らの国外市場進出にユーチューブを積極的に活用している。照会数 2億回を越え世界的‘ギター神童’になったチョン・ソンハ君の舞台もユーチューブであった。

ユーチューブは最近3年間に毎年広告売り上げが2倍に増加しているが、収益性は満足できない。グーグルが早目に高い収益性を実現したこととは違い、多くの利用者にもかかわらず、ユーチューブの収益化が難しい理由を尋ねるや、内心を打ち明けた。パルチトゥ シン首席製品マネジャーは 「グーグルを通じて検索する使用者は購買のような強い商業的動機を持っている。ユーチューブはグーグルに続く第2の検索エンジンではあるが、特定の目的の利用者とみるよりTVを視聴する利用者と同じだ」と話した。こういう利用者の特性はユーチューブにとって新しい可能性であり弱点でもある。

センブルノ(米国)/文・写真 ク・ポングォン記者 starry9@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/473632.html 訳J.S