原文入力:2011-04-12午後09:00:55(1877字)
高い出庫価格・定額料金制
業者間‘八百長’構造 壊れ
競争通じた値下げ 期待
キム・ジェソプ記者
←携帯電話購入方式および内容比較
放送通信委員会 "ブラックリスト制度導入"
スマートフォンを含む携帯電話は、三星電子、LG電子、パンテック、モトローラなどで作られる。だが、これらの業者は携帯電話を作るだけで消費者に売ることはできない。移動通信企業等が‘ホワイトリスト’という装置を作り、製造業者による直接販売を事実上阻んでいるためだ。早ければ来年から携帯電話製造業者が直接 消費者に端末機を販売できるようになるものと見られる。政府がホワイトリストを携帯電話価格競争を阻害する障害物と規定し廃止することに方針を定めた。
チェ・ジェユ放送通信委員会通信政策局長は12日<ハンギョレ>との通話で「携帯電話流通構造を改善する方案として3世代移動通信(WCDMA)に限り携帯電話識別番号管理方法を‘ブラックリスト’方式に変えることにした」と話した。彼は「移動通信利用者の通信費負担を減らすためには通信費引き下げとともに携帯電話流通構造の改善も必要だという判断に従ったもの」と説明した。放送通信委員会は政府専門担当班で作業中の通信費負担緩和方案とは別に、ブラックリスト制度導入を推進することにした。
携帯電話は作られると同時に識別番号(IMEI)というものが付与される。識別番号は犯罪目的で使われる携帯電話の通信網接続を阻むために活用されている。盗難に遭ったり紛失した携帯電話の識別番号を‘ブラックリスト’に上げ、他人が使えないようにするということだ。だが、我が国ではこれをとんでもない形で適用し、移動通信会社の‘ホワイトリスト’にあらかじめ登録された携帯電話だけに通信網接続を許容する方式を選んでいる。
このようになったのは国産携帯電話の使用を奨励する政府政策も作用した。移動通信企業等をして可能な限り加入者に国産携帯電話を薦めさせるようにしたわけだ。だが、iPhoneなどの外国産携帯電話が大手を振るう中でこういう理由がなくなった。むしろ移動通信会社が製造業者に影響力を行使し、スマートフォン出庫価格を高く維持させる方法でスマートフォン使用者に適用される定額料金を高く受け取り、系列会社を支援する装置として活用されるなどの副作用を産んでいる。
ホワイトリストがブラックリストに変われば、こういう副作用が大きく減る。まず三星電子・LG電子など製造業者が家電製品売り場で直接携帯電話を売れるようになる。利用者側から見れば、加入したい移動通信会社のUSIM(本人確認装置)を買った後、家電売り場や量販店などで携帯電話を購入し、挿せばすぐに通話ができる。それだけ流通構造が単純になり、利用者の選択幅が広がる。例えば、スマートフォンのように高価な携帯電話は移動通信会社を通じ24ヶ月約定などの条件で購入し、安い携帯電話は直接購入し安い料金制を目当てに事業者を転々としたり先払い料金制を利用することができる。低価格端末機が登場し携帯電話価格を引き下げ、仮想移動通信網事業者(MVNO)市場が活性化し通信費負担を減らす効果がある。
移動通信会社と携帯電話製造業者の‘八百長’で、携帯電話出庫価格が高く維持される構造が崩れ、既存定額料金も安くなる。移動通信会社らはスマートフォン定額料金制を初期スマートフォンの高い出庫価格を基準として設計してきた。そのために移動通信会社らは泣き面になっている。抵抗も予想される。KTは携帯電話価格を出庫価格基準で売上として捉えており、携帯電話を家電売り場で直接購入する加入者が多くなるほど売上が減るほかはない。SKTは人気携帯電話の独占機会を失うことになる。SKT加入者に携帯電話を供給し売上と営業利益の相当部分を得ているSKネットワークスは売上と利益の減少に甘んじなければならない。
携帯電話製造業者らの反応は交錯している。自社の流通網がよく取り揃っておりブランド認知度の高い側は嫌がる理由はない。だが、移動通信会社の顔色を伺い感情を表に出せずにいる。そうできない製造業者らには心配が山積だ。
キム・ジェソプ記者 jskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/472714.html 訳J.S