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[このひと] ヌッポム(遅い春)統一賞を受賞するチョン・チャンヒョン『民族21』代表

登録:2011-04-03 15:22

原文入力:2011-04-01午後06:45:16(1585字)

「南北の距離は縮め、“民族”の視点は広げたい」
既成の言論ができない取材・視点をもって北の現地の生の姿伝え
まもなく創刊10周年 「評価されてうれしい」

カン・ジェフン記者

←チョン・チャンヒョン『民族21』代表

「南北関係が難しくなった時期に『民族21』が歩んできたこの10年を評価されたようでうれしいです。」

2日、「第16回ヌッポム(遅い春)統一賞」を受賞する『民族21』のチョン・チャンヒョン(48・写真)代表は“南北および海外同胞が共にする統一専門誌”としてこの10年を決算し、今後の10年を展望する良い契機になると思うと自評した。「ヌッポム(遅い春)統一賞」は社団法人「統一マジ」(訳注:マジは 迎えること)が毎年ヌッポム ムン・イクファン牧師(訳注:ヌッポムはムン牧師の号)の統一精神を讃えるために授与しているもの。

月刊『民族21』は2000年に南北首脳が6・15共同宣言を採択した翌年に創刊され、今日まで南北言論交流の地平を広げてきた。北の『統一新報』記者や日本総連系の『朝鮮新報』記者などの声を載せ『民族21』の記者の生き生きした現地取材などを加え“既存の言論”が見せられない北側の便りを伝えている。

チョン代表は10年余り現代史専門記者として活動してきた『中央日報』を離れ、2005年『民族21』に合流した。「南北関係交流に役立つ媒体に身を置きたくて」あっさり離職を決行した彼は以後、編集局長、主幹など主要な職責を経て昨年から南北をつなぐこの雑誌の“船長”となった。

『民族21』は実際に“南北間の距離を縮めること”に大きく寄与してきた。 何よりも『民族21』が掲載する明るい北側住民の写真は“軍隊中心の統制社会”という断面だけで北を見てきた人々に少なからぬ衝撃を与えた。また、2007年2月、キム・ヨンナム最高人民会議常任委員長など北側の高位幹部が参加した正月行事を単独取材するなど、生き生きした現地取材で好評を受けた。

彼は『民族21』のこのような報道が一晩で実現されたわけではないと強調した。北側に対し「人のにおいのする記事を書きたい」ということを長いこと説明し、待って、“信頼”を積んだ結果だという。

チョン代表は創刊10周年とヌッポム統一賞受賞を契機に『民族21』の変化と跳躍を夢見ていると語った。 何よりも“信頼”を土台に北の貧富格差や人権問題、政策の実際の影響などを扱ってみる計画だ。 彼は「南北交流増進の先頭に立ってきた『民族21』が北側の硬直した態度などを指摘するならば、北側も自らに対し深く振り返ってみるのではないか」と展望した。

彼はまた、『民族21』の表題でもある“民族”を眺める視点も広げていくと語った。 民族問題を国際社会の視点で眺望することにより若い読者を引き寄せるなど、南側内部の世代間の隔たりを狭めることにも力を入れる予定だ。
 
チョン代表は昨年の天安号事件以後に発表された5・24措置により北側記者の記事掲載や北への訪問取材が不許可になっている状況が残念でならないと言い、一日も早く南北関係が改善され『民族21』がまた新しい南北言論交流の手本を作っていくことができるよう願った。『民族21』の10周年記念行事はこの6日、ソウル孝昌洞(ヒョチャンドン)の白凡記念館で開かれる。(02)336-6150

キム・ポグン記者 tree21@hani.co.kr
写真カン・ジェフン先任記者 khan@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/471007.html 訳A.K