原文入力:2011-03-29午前11:29:48(1567字)
プルトニウムまで発見…安全壁が開けられ放射性物質 漏出可能性
慎重報道で一貫した公営<NHK>も28日夜から "深刻だ"
←日本東京電力職員らが23日、福島第1原子力発電所原子炉1・2号機の中央統制室に通じる電力復旧のための作業を始めている。日本原子力安全保安院が配布した写真だ。 APニューシス
"放射性物質が漏れ出ないように(日本、福島第1原子力発電所に)なければならない5重の壁が破損したことを意味する。憂慮しなければならない深刻な事態だ。" 日本原子力発電所を管理監督する経済産業省傘下の原子炉安全・保安院の西山英彦審議官は28日、福島第1原発敷地から毒性放射性物質であるプルトニウムが初めて発見されたうえ、原子力発電所のタービン建屋外 垂直坑道内に高濃度の放射性物質で汚染された水が満ちていることに対し<毎日新聞>とのインタビューで深刻な憂慮を示した。
普段から原発事故に慎重な報道で一貫してきた日本公営<NHK>も28日夜から "深刻だ" という言葉を使っている。
格納容器など5重の壁でガチガチに封印されていなければならない核燃料が3・11大地震と津波により大きく損傷し、原子力発電所外へ放射性物質が大量にもれた可能性が高いという指摘だ。日本原子力研究開発機構が21~22日、1,2号機から500m~1km離れた5ヶ地点の原発敷地内土壌から採取した土を分析した結果、2ヶ所から放射性物質の微量のプルトニウム238が発見されたと東京電力が28日夜 発表した。プルトニウムの量は土壌1キログラム当たり0.54ペクレルで、成人が1年間に自然状態で被爆する量の8000分の1水準であり極めて少ない量だが、ウラニウム原子力発電所から出る放射性物質に比べ毒性がとても強い。
プルトニウムは今回の3・11災害時に運転中だった福島第1原子力発電所1~3号機の炉芯、1~6号機の使用済み核燃料、3号機で使っていたプルトニウム・ウラニウム混合酸化物(MOX)燃料などに全て含まれている。
一方、東京電力は28日夜 福島原子力発電所1~3号機タービン建物と海の間にある‘トレンチ’と呼ばれる垂直坑道トンネルに全て水が満ちていることを発見し、放射線量を調査した結果 2号機トレンチの水は時間当り1000ミリシーボルト以上の高濃度であることが調査されたと発表した。これは2号機タービン建屋の地下から発見された放射性物質汚染水と同じ濃度であり、通常 炉芯冷却水の10万倍以上の放射性濃度だ。1号機トレンチでは0.4ミリシーベルト、3号機は建物の残骸のために接近できず放射性物質量を測定できなかった。
トレンチは非常用電源を冷却させるために海水を通す配管であり、海水をくみ上げるポンプのケーブルを保管している場所であり、普段は水のない場所だ。しかし東京電力は1~3号機の全てで地表付近まで水が満ちていることを27日午後3時頃に発見し、急いで放射線量検査を実施した。東京電力側は現在まで放射能に汚染されたトレンチの水溜まりが海に流れて行ったかどうかについては「まだ確認できていない」と明らかにした。しかし水面が高い1号機トレンチについては海への流入を防ぐために措置を取ったと付け加えた。
東京電力はトレンチに水が流れ込むことを防ぐため、2号機に冷却用水注入量を減らしたが、原子炉内温度は20度上がったという。
キム・ドヒョン先任記者 aip209@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/470394.html 訳J.S