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網の目調査をしたと言ったが…当時の捜査官 "思い出せない"

登録:2011-03-15 09:33

原文入力:2011-03-15午前08:32:00(1266字)
‘チャン・ジャヨン文書’関与人物中
朝鮮日報社主一家だけ避けて通る
陳述翻意・削除の可能性も

イ・スボム記者

‘性接待強要’疑惑を提起したタレント チャン・ジャヨン氏の自殺背景を明らかにするために‘水火も辞さない広範囲な捜査を行った’と言う警察が、捜査過程で唯一‘<朝鮮日報>社主一家のB氏’の行跡だけを知らぬふりをしたという情況があらわれている。

警察は当時チャン氏が残した文書に‘朝鮮日報社長’という字句があり、チャン氏遺族が告訴した対象でもあったため、この会社の社主の通話記録まで問い合わせながらも、実際に参考人調査を受けた複数の人が名指したB氏に対しては調査をしなかったわけだ。

2009年3月7日に命を絶ったチャン氏は‘言論界と金融界の人々に酒席接待と性上納をするよう強要された’といういわゆる‘チャン・ジャヨン文書’を残しており、文書が公開されるとすぐに警察は‘聖域なき捜査’を宣言した。警察は文書に登場した5人と、チャン氏遺族が告訴した言論界・金融界要人、企業家7人など12人はもちろん、全く言及されなかった各界要人60人余りまで捜し出した。芸能人らがしばしば出入りした風俗店のクレジットカード伝票まで探し出しチャン氏と関連のあった人々を捉えるよう探しだしたと説明もした。

当時 警察は27ヶ所を押収捜索し、通話記録調査14万件余り、口座追跡およびクレジットカード使用明細調査955件、防犯カメラ(CCTV) 10台の画面分析など広範囲な捜査を行った。警察関係者は「当時はチャン氏と襟をかすめただけでも調査したほどだった」とし「当事者らの抗議も少なくなかった」と伝えた。

だが、当時 主要参考人として調査を受けた人物が、朝鮮日報社主一家のB氏とチャン氏の親交について述べたにも関わらず警察が調査をしなかった点は釈然としない。網の目のように組まれたこまかい捜査を唯一B氏だけが避けたもようであるためだ。

当時 捜査をした警察官は「この人物がB氏関連陳述をしたかは覚えていない」として「参考人調査内容を確認するには当時の陳述書など捜査記録を探してみればできるだろう」と話した。これと関連して法曹界のある人士は「該当参考人が当時B氏との親交などを考慮し自身の陳述内容を翻意したり警察官に削除を要請した場合には捜査記録に残っていない可能性もある」と話した。したがって真偽確認のためには当事者らの対面調査などが必要だという指摘が出ている。

先立ってチョ・ヒョノ警察庁長官は去る10日、国会に出席して「チャン氏と関連した色々新しい事実と捜査の端緒が出てくれば全面再捜査に入る」と話した。

城南/キム・キソン記者 player009@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/468082.html 訳J.S