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"MB、跪いて祈る"の取材 霧散・・・“「PD手帳」統制”本格化

登録:2011-03-11 08:52

原文入力:2011-03-08午後08:37:15(2318字)
“キム・ジェチョル側近”の時事教養局長「MBけなしだ」と反対
「(PD手帳に)配置希望」の中堅PD(ディレクター)の代わりに望んでないPD投入も
PDたち、9日 集団休暇とり、局長信任・製作拒否 投票

イ・ムニョン記者

←<文化放送>(MBC)時事教養局ディレクター(PD)たちが2日午前、ソウル汝矣島の文化放送時事教養局でチェ・スンホ ディレクターを「PD手帳」製作スタッフから外した人事発令に抗議するためユン・ギリョン時事教養局長の出勤を待っている。 チェ・スンホ ディレクター(後列一番右)が隅に立っている。 シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr

<文化放送>(MBC)「PD手帳」の前途に“濃い黒雲”がかかっている。最近断行された組織および人事改編で「PD手帳」の権力批判の声が急激に萎縮するだろうという憂慮が大きくなっている。“兆し”は直ちに表面化した。

ユン・キリョン時事教養局長は6日、イ・ミョンバク大統領の「国家朝食祈祷会事件」を扱おうとしていた製作スタッフの取材計画を「ハプニングを放送するのは適切でない」として中止させた。製作スタッフは、ひざまずいて祈るイ大統領の姿(3日)を通して宗教と政治の関係を問うという企画(「ホットイシュー」のコーナー)を推進中だった。 ユン局長は7日午前 製作スタッフの抗議過程で「MBけなしと見られる可能性がある」と答えて“政権の顔色伺い”という疑いを買った。 彼は8日の放送を該当コーナーの時間(10分)だけ縮めて放送し、代替アイテム製作を拒否したディレクターを懲戒すると明らかにした。 結局懲戒を防ぐために他の製作スタッフが緊急取材(ロースクール卒業者の検事任用問題)で空白を埋めてこの日の放送を終えた。

時事教養局のディレクターたちは「ホットイシュー」の事態を「PD手帳」の暗い前途を予見させる始まりに過ぎないと見ている。 鋭かった「PD手帳」の探査報道と権力批判機能が無力化されるだろうという否定的展望は、“総体的に変えられた人的構成”に端を発する。 文化放送が2日チェ・スンホ ディレクターを含む「PD手帳」の主軸製作スタッフ6人(全体が11人)を他の部署に人事発令したのが決定的だった。 キム・ジェチョル社長が再任されるやいなや任命したユン局長は、キム社長の高校と大学の後輩だ。 担当部長は「PD手帳」の製作経験が一度もなく、残っている5人も大部分製作期間が1年足らずだ。 「PD手帳」製作を希望した中堅ディレクターたちは“「PD手帳」行き”を拒否された反面、新しく発令されたディレクターたちは「PD手帳」の製作を希望していないか製作経験が浅い人たちである。 文化放送の構成員の間で「大統領選挙と総選挙に備えて、そして政府・与党に有利な言論環境造成を目的に、目の上のタンコブ的な「PD手帳」を去勢してしまう人事だ」という指摘が出る背景だ。

時事教養局のあるディレクターは「サッカーチームの実力は選手で評価される。 サッカーを一度もやったことがない人が監督になり、パク・チソンもパク・ジュヨンもみんな外したまま、サッカーをやりたくない人間でチームを構成した」として「「PD手帳」に経営陣の意中が深く介入する可能性が大きくなった」と見通した。 微妙で論争的なイシュー自体を扱わないとか、“「PD手帳」の脱色”(3日の時事教養局幹部の発言)を越え“変色”に帰結されるだろうという話だ。 チェ・スンホ ディレクターは「キム社長再任後「PD手帳」揺さぶりが本格化するだろうとは予想していたが、ここまでやるとは思わなかった」として「組織内の最小限の創意性まで踏みにじる人事で、言論の批判機能をマヒさせている」と語った。会社側は「PD手帳」の進行者を廃止して“刺のあるコメント”が出てくる余地を減らす方式も検討しているという話も聞こえてくる。

時事教養局のディレクターたちは7日、総会とそれに続く非常対策委員会で、10~11日に集団年次休暇(7~8日の計画延期)をとり製作拒否の賛否を問う投票およびユン局長の信任投票を実施することに決めた。

「PD手帳」事態が、会社側の団体協約解約と地方社の統廃合強行(清州(チョンジュ)・忠州(チュンジュ)および江陵(カンヌン)・三陟(サムチョク)文化放送の労組は兼任社長出勤阻止闘争突入)および人事評価最下等級強制割当問題とかみ合わさって、どんな爆発力を見せるかもカギだ。社内イシューと見られる可能性もある他の懸案に比べ、番組内容で直接確認される「PD手帳」事態は最も火力の強い“雷管”だ。

チョン・ヨンハ文化放送労組委員長は「それぞれの懸案が総合ギフトセットのように絡まっていて、片方で火がつけば連鎖的に爆発する可能性もある」と話した。 春の番組改編ではラジオ進行者のソン・ソッキ氏(番組名「視線集中」)とキム・ミファ氏(番組名「キム・ミファの 世界はそして私たちは」)の交替のおそれまで提起されている。

これに反し、イ・ジンスク文化放送広報局長は「「PD手帳」の人事は新しい局長がたてた“1年循環勤務の原則”に従っただけだ」として「事案別に公正報道か否かを指摘することはできるが、経営陣の人事自体を問題にするのは時代錯誤的だ」という立場を明らかにした。

イ・ムニョン記者 moon0@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/467035.html 訳A.K