原文入力:2011-02-20午後03:05:47(3120字)
水資源公社、管井 閉口せずに埋めたことが明らかに
民主党 キム・ジンエ議員 "4大河川現場 全域全数調査すべき"
ホ・ジェヒョン記者
←去る18日、金浦市、高村邑の京仁運河 金浦ターミナル工事現場で土に埋まっていた地下水管井。管井は国土海洋部指針に従い閉口処理しなければならないが、水資源公社はこれを無視し工事を強行していた。 写真 ホ・ジェヒョン記者
去る16日午前11時、金浦市、高村邑、銭湖里の京仁運河物流団地の金浦ターミナル工事現場。フォーククレーン一台が堅く整地された大地を掘り始めた。2時間ぐらいして2メートル程を掘り下げると廃ビニールとみすぼらしく骨だけが残ったひしゃげたビニールハウスの鉄骨構造が姿を現した。全て不法廃棄物だった。現場に出ていた水資源公社関係者たちの表情が強張った。さらに掘り進むと今度は管井に連結して使うゴムホースが現れた。近所に管井戸があるという表示だった。
その時まで黙って見守っていたキム・テヨル、キョン・インハン建設団長が突然フォーククレーンに作業を中止させた。国土海洋委所属民主党キム・ジンエ議員が「もう少し掘れば管井が出てくるだろう」と主張したが、キム団長は「後でやろう」として首を横に振った。キム議員の引き続く要請で作業は2日後の18日午前8時に再開された。真下から直径150mmと200mm大の管井2つが発見された。閉口処理していない管井があるわけがないと言う水資源公社関係者たちは口を閉ざした。
京仁運河建設を受け持っている水資源公社(以下、水公)が工事現場に設置されていた地下水管井をきちんと閉口処理しないまま京仁運河工事を強行していたことが明らかになった。水資源保護の先頭に立たなければならない水公が、反対に水資源を汚染させていたのだ。
管井は地下水を引き上げる目的で浅くは20m、深い場合は150mまで地中に刺し込んだ管をいう。使用を済ませた管井は地下水法上、地方自治体に申告した後、国土海洋部の指針に従いセメントで縫合し閉口処理をしなければならない。 閉口処理しなかった管井は‘汚染物質の高速道路’の役割をすることになり地下水汚染の主犯となる。
金浦市に申告された京仁運河物流団地工事現場の管井は26ヶ。申告されずに農民が掘って使っていた管井まで加えれば170ヶ余りに達する。だが、水公が閉口処理したと申告した管井数は2ヶに過ぎず、地下数十メートル下の地下水に連結された大部分の管井が適切な措置なしにそのまま浚渫土に埋もれたり不十分に閉口処理されたものと見られる。
←去る18日、キム・ジンエ議員と金浦市住民が金浦市、高村邑の京仁運河金浦ターミナル工事現場で土に埋まっていた管井を発見し対話している。管井は国土海洋部指針に従い閉口処理しなければならないが、水資源公社はこれを無視して工事を強行した。 写真ホ・ジェヒョン記者水公は現場検証がなされた16日まで論理に合わない弁明と責任回避に汲々とした。水公は取材が始まるや「規定どおり閉口処理しなかった管井はない」として「補償金を狙った金浦市住民たちの悪意の情報提供」と主張した。しかし、金浦市が「こちらの26ヶの管井中、閉口処理申告された管井は2つだけ」と明らかにするや、すぐに言葉を変え 「(農民たちが)申告しなかった管井が多く位置を正しく知ることができず、20メートルの深さに表土層まで掘った管井が大部分なので別に(国土海洋部指針のとおり)閉口処理する必要はなかった」と解明した。
だが、高村邑住民たちが2010年8月、水資源公社に提出した‘支障物補償申告資料’によれば、水公は工事現場に設置されていた170ヶ余りの管井の位置と大きさを全て把握していた。‘20メートルの深さに低く埋めた管井は閉口処理する必要がない’という水資源公社の説明にも無理がある。‘地下水法15条’は、深さにより管井を分類しておらず '地下水開発・利用が終われば該当施設および土地を原状復旧しなければならない’と定めているのみだ。
パク・チャングン市民環境研究所所長は「地下水法には小型管井と大型管井を分類せず、すべての管井を閉口処理するよう定めている」とし「水資源公社が地下水法に違反して水資源を汚染させたという批判を避けることはできない」と話した。
ホ・ジェヒョン記者 catalunia@hani.co.kr
責任放棄した水資源公社、国策事業 日程合わせのため?
水資源公社は去る2001年から報奨金をつけて閉口申告キャンペーンまで行い、地下水保護に出ている。放置された管井は地下水汚染の主要原因となるためだ。だが、今回明らかになったように水公は京仁運河工事地域の地下水保護には事実上 手をこまねき矛盾した姿を示している。一度汚染された地下水は事実上きれいに回復させる方法がないことをよく知っている水公が地下水汚染問題を放棄したということは簡単には納得し難い。そのために水資源公社がこのように地下水汚染問題を放棄し工事を強行したことは今年上半期に堰建設が完了し形が取りそろう‘4大河川事業’と工事速度を合わせようとしたためという指摘が出ている。金浦市関係者は「京仁運河は当初2012年内に完工する予定だったが、最近 今年10月に工期が短縮された」と話した。国会国土海洋委員会キム・ジンエ議員(民主党)は「水資源公社が工期日程を合わせるために環境汚染防止には関心さえ傾けなかった」と話した。
工期短縮のための水公の無理な工事推進は京仁運河建設のために土地を出した金浦市住民たちの目撃談で確認される。京仁運河物流団地の敷地で有機農作業をしてきたコ・ジェピョン(農民・50)氏は「水公は昨年9月、補償が終わる前に農地を接収し何日も過ぎずに直ちに畑を掘り起こした」と話した。コ氏は「(施工会社が)畑にあった管井を閉口処理せずにビニールハウスなど構造物すら片づけずに土で覆ってしまうのを見てびっくりした」と付け加えた。これに対し施工を引き受けたSK建設関係者は「管井の位置を確認できず土で覆ったことは事実で、水資源法に反する意図はなかった」と解明した。
環境団体らは今回明らかになった未閉口管井が氷山の一角に過ぎないと指摘する。京仁運河の他にも4大河川事業区間のあちこちで管井閉口処理をしないまま工事を強行し地下水が汚染されている可能性が高いということだ。情況も確認されている。イム・ヒジャ‘4大河川事業阻止洛東江守り慶南本部’執行委員長は「水資源公社が2009年末、洛東江、陜川堰一帯と昌寧、吉谷面近隣で管井の閉口処理をしないまま4大河川工事を強行し問題提起したことがある」と明らかにした。イム委員長は「洛東江一帯には工事区間に編入された農地が多いが、こちらに放置された管井がきちんと閉口処理されたのか調査が必要だ」と付け加えた。
キム・ジンエ議員は「口蹄疫家畜埋却地近隣の地下水が深刻に汚染されている時点で、水資源公社がこのように地下水汚染問題を放置したことは納得できない」とし「京仁運河と4大河川工事区間全域に対する作業日誌を確保し、管井閉口処理を正しくしたか全数調査する」と明らかにした。
ホ・ジェヒョン記者 catalunia@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/464252.html 訳J.S