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前進か後退か…アラブ革命 週末が分水嶺

登録:2011-02-19 07:27

原文入力:2011-02-18午後07:55:59(1732字)
バーレーン、流血鎮圧に抗議し 5万人街頭デモ 予告
イエメン・アルジェリアでも抵抗激烈… "リビアでは24人死亡"

リュ・ジェフン記者

チュニジアに続きエジプトの鉄拳統治者を追い出した民主革命が、北アフリカと中東の権威主義国家らに民主化デモのドミノ現象を起こしながら各国が互いに異なる対応に出ている。一部国家らは急遽 譲歩案を出しデモを揉み消そうとしている反面、政権維持の中心軸として強大な軍警兵力を維持している国家らは強硬鎮圧もはばからない態勢だ。市民社会の伝統が微弱なこれらの国ではチュニジアやエジプトのように軍部の忠誠度と意図などが民主化デモの成功の相当な変数となっている。

■チュニジアとエジプトはまだ革命中

反政府デモ18日ぶりに独裁者ホスニ・ムバラク大統領を権力の座から追い出したが、ナイル革命は依然として未完成だ。デモ以前からムバラクの世襲計画に反対していた軍部はデモを踏み台とみなし‘やわらかいクーデター’を起こした。軍部は6ヶ月後の民政委譲計画を発表するなど、今のところはデモ隊の要求を受け入れるような態度を見せているが、時間の経過と共にイスラム原理主義威嚇の抑止と体制維持などの目的を前面に掲げる軍部と全面的な民主化を要求するデモ隊の間の蜜月が終わる可能性もある。チュニジア ジャスミン革命も未だ進行中だ。エジプトよりさらに野党勢力が微弱な状況で、民主主義の服に着替えた旧政権勢力が執権する可能性と軍部が前面に出る可能性とが今なお残っている。

■次はバーレーン、イエメン、アルジェリアの番?

スンニ派のハリファ王家と国民の多数を占めるシーア派間の分派的葛藤という特殊状況が結びついたバーレーンの民主化デモは、17日明け方 政府に流血強制鎮圧されたが、分派間葛藤の谷はより一層深まった。集会禁止令が宣言された中で野党が全て結集し5万人の街頭デモを計画するなど、王政打倒側に拡大した民主化デモは今週末が分岐点となる展望だ。

イエメンを32年間にわたり統治してきたサルレ大統領が、2013年の大統領選挙に出ないとし政治改革の譲歩案を出したが、子息継承に対する疑問を捨てないデモ隊は全面的な政治改革を要求している。相次ぐ強硬鎮圧でデモも順次暴力様相を帯びてきている。種族間の葛藤を利用し軍部の忠誠心に依存してきたサルレの政権掌握力は大きく弱まっている。アルジェリアではチュニジア革命以後、日常化された小規模反政府デモと強硬鎮圧が反復的に起きているが、アブデルアジズ ブーテフリカ大統領とモハメド メディエン(72)軍情報保安局長の間に数年にわたり続いている内部権力闘争により政権の去就が分かれる可能性が高い。

■残りの国家らはまだ静中動

デモの無風地帯だった王政国家モロッコでも、来る20日に大規模デモが予定されている。だが、野党らはデモ参加を通じた政権打倒より立憲君主制下で発言権強化を狙っており、爆発力は大きくない展望だ。また別の王政国家であるヨルダンはデモ初期からアブドラ2世国王が直接出て、改閣および選挙法改正と総選挙実施を約束するなどデモ隊の要求を速かに受け入れデモの勢いは大きく弱まった状況だ。サウジなどガルフ沿岸王政国家らは国民の不満を‘なだめる’豊富な石油資金を保有しているものの周辺国のデモ動向に神経を尖らせている。

リビアでは第2の都市ベンガジで広がった17日の反政府デモに対する流血強制鎮圧で少なくとも24人が死んだという報道が出てきているが、42年続いているカダフィ政権を倒すことができる全国的な民衆蜂起に広がるかどうかは不確かだ。イランの場合も反政府デモが政権威嚇と見るには微弱で、シリアは小規模デモを初期鎮圧し、政治改革を約束する一方ですべての保安機関を動員し統治を強化し政権の威嚇から抜け出している。 リュ・ジェフン記者 hoonie@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/464155.html 訳J.S