本文に移動

闇夜に凍りついた洛東江(ナクトンガン)で 浚渫作業をさせておいて…

登録:2011-01-29 00:15

原文入力:2011-01-25午前08:32:49(1403字)

政府「4大河川速度戦」の責任回避に汲汲
釜山国土庁 「運転未熟な船長のせいで沈没」なる主張に批判の声

←沈没した浚渫船から流出した油の防除作業が緊迫した状況で進められている慶南金海市翰林面の洛東江15工区. 防除作業は船舶と掘削機が浚渫船の周りの氷を割り取除くと(写真左側)人が吸着布で油を除去する(右側)方式で進行している。

去る22日未明、4大河川事業区間の洛東江(ナクトンガン)で起きた浚渫船沈没事故原因と関連して、釜山(プサン)地方国土管理庁は「船長の運転操作未熟」を挙げた。 だが事故現場で防除作業中の専門家たちの間では、釜山国土管理庁のこの発表に同意する人はまずいない。

24日慶南(キョンナム)金海市(キムヘシ)翰林面(ハンリムミョン)の洛東江15工区事故現場で防除作業をしている関係者たちの話を総合すれば、沈没したJDP-1号(549t)は5000馬力の浚渫船で、もともと海で使っていた船舶だ。 洛東江15工区では事故三日前の19日から浚渫を始めた。 こちんこちんに凍りついた川で浚渫作業をするのは船も船員らも初めてだった。
現場では「目を閉じてでもやれるくらいの腕のいい人でも、闇夜に凍りついた川で初めて作業するのは勝手が違うのは当り前のこと」として「今回の事故原因を船長のミスに追い込むのは政府が責任を回避することだ」という話が出た。「こういう条件で作業強行を指示したということは“自分の手で自分の墓穴を掘れ”と言ってやらせたようなものだ」という皮肉も飛び出した。
釜山国土管理庁側は「船首の両側に船のバランスを取る水タンクがあるが、片方にだけ水がたくさん入っていることが確認されて、船長の機器操作ミスと暫定的に結論を下した」と言い「正確な事故原因は浚渫船を引き揚げて調査してみないと分からない」と明らかにした。
事故現場では釜山国土管理庁、洛東江流域環境庁、金海市、韓国環境公団、海洋警察署などの関係者150人余りがバージ船など船舶5隻と掘削機2台を動員して防除作業をしていた。 上水源汚染が憂慮されたらしく、事故直後3重に設置したオイルフェンスも23日午後、外郭にもう一つ設置し4重に増やした。

防除作業は船が事故現場周辺の氷を割った後、船の上の掘削機が氷を取除くと人々が吸着布で油を除去するという方式で進められている。 酷零下、刃のような風が吹きつけ、作業は遅々として進まない。 オイルタンクにはまだ4万7000リットルほどのバンカー(A)重油が入っていて2次流出の危険もある。 しかし釜山国土管理庁は、1次流出直後に潜水夫がバルブを閉めたのでさらに流出する危険はないと説明した。
浚渫船引揚げ計画についてキム・ジョンフン釜山国土管理庁河川局長は「流出した油を先に除去することが急務」として「ポンプなどでオイルタンクに残っている油を25日から全量抜き取った後に引揚げる計画だが、寒波が続いており、はっきりした引揚げ時期は予測しにくい」と話した。
金海/文写真 チェ・サンウォン記者 csw@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/460422.html 訳A.K