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職員が苦痛の末に自殺したのに…三星 "金をやるから葬儀を行え"

登録:2011-01-14 10:25

原文入力:2011-01-14午前09:18:09(1114字)
遺族、葬儀先送りし再捜査要求
労働強度 描写したノート発見 "12時間勤務が基本…俺は死んだ"

チョン・ジンシク記者

去る11日、忠南、天安の三星電子湯井事業場寄宿舎で身を投げて亡くなったキム・某(25)氏(<ハンギョレ> 1月13日付10面)の遺品と病院診療記録から業務上ストレスが相当だったことを示す情況が発見された。キム氏の遺族たちは劣悪な勤務環境が招いた事件とし、葬儀手続きを延期するなど強く反発して出た。

13日<ハンギョレ>が入手したキム氏の遺品を見れば、ノートに「12時間勤務=基本」「1年は 私 死んだ」という文章が見られる(写真)。また、キム氏が昨年末から今年の初めにかけて仁川のK神経精神科医院で6回の診療・相談を受けた記録には「高いところから飛び降りたい」「全てを投げ出してしまいたい」という話を担当医師と交わしたことになっている。キム氏の姉(29)は「弟が一日に12時間勤務はもちろん15時間も仕事をする時もあると言っていた。ところが会社では‘3交代週5日勤務なので問題ない’と言っておりどうすれば良いか」として涙まじりに話した。

会社側から遺族に数千万ウォンの‘合意金’を提示し、急いで葬儀を行うことを勧めた事実も明らかになった。キム氏の遺族は 「人事担当という人が私に息子の1年分の年俸 2760万ウォンと1年分のボーナス、慰労金などを提示した」として「自分たちと話した金銭的問題を外部に話せば不利益を被ることになるとまで言った」と打ち明けた。三星の数人の職員は葬儀室が用意された牙山S病院付近で24時間泊まりこみで遺族と言論の動向を把握中だと知らされた。

キム氏の遺族らは△2回も自殺を試みた息子を寄宿舎の部屋に一人で置いておき、結局 死に追い込み△一日10~15時間ずつの過度な労働をさせストレスとうつ病に苦しめられたにも拘らず適切な措置を取らなかった点を挙げ、会社側に‘自殺ほう助’責任を問い、警察にも全面再捜査を要求する記者会見を14日午前に開く計画だ。13日に予定されたキム氏の告別式は遺族の意向により‘無期限延期’された。

三星電子側は「葬儀手続きなどを円満に処理し遺族を慰めることが優先」とし「キム氏の勤務条件と時間などについては正確に確認してみる」と明らかにした。

大田/チョン・ジンシク記者 seek16@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/458707.html 訳J.S