本文に移動

検事たち "国民の納得を得られなかった捜査に自己恥辱感"

登録:2010-12-27 09:07

原文入力:2010-12-27午前08:23:25(1472字)
民間査察 のろま捜査・ハン・ミョンスク 無理な起訴‘波紋’
‘スポンサー・グレンジャー検事’事件に危機意識 深刻
一方では "今、責任論を持ち出せば組織危機 拡大"
"2010年は検事であることが恥ずかしい状況"

ノ・ヒョンウン記者

←今年 論難を産んだ検察関連事件・捜査

民間人不法査察‘不法携帯電話’疑惑、ハン・ミョンスク前国務総理無罪に続きスポンサー・グレンジャー検事波紋まで、検察にとって今年一年は悪夢とも言うべき時期だった。"2010年は検察に身を置いていることが恥ずかしい状況だった。" 在京地検のある平検事は<ハンギョレ>記者にこのように心境を吐露した。

この検事は特に‘スポンサー検察’波紋の後に続いて弾けた‘グレンジャー検事’事件に対して深刻な危機意識を表わした。 彼は 「事件請託の代価としてグレンジャーを受け取った検事は検察の中でごく少数に過ぎないが、彼を厳しく処罰せずに無嫌疑処分した瞬間、検察全体が‘グレンジャー検事’になった格好」とし 「自分がもしその事件を受け持ったとすれば該当部長検事を拘束しただろう」と話した。彼は続けて「初任検査の時期から‘国民が納得できる捜査をしなければならない’と習ってきたが、事件請託を受け大学後輩の平検事に電話を入れ、その代価としてグレンジャーを受け取る部長検事を国民が納得できるだろうか」としてため息を吐いた。

‘グレンジャー検事’波紋だけではない。 検察内部の自省論は今年、ソウル中央地検が処理した代表的事件に対して一様に溢れでた。ソウル中央地検のある平検事は、国務総理室公職倫理支援官室の民間人不法査察疑惑事件に対し 「この事件で最も大きな問題になる部分は一歩遅れた押収捜索だった」とし 「公務員がまさか証拠を隠滅するとは思わなかったという純真な考えが事件全体をゆがませ、その代価は検察全体がかぶっている」と当時の捜査チームを糾弾した。

ある特殊通部長検事は 「検察が尊敬を受けるためには捜査能力、政治的中立性、清廉性で疑いをかけられてはならないが、今年一年 検察は3つの全てで致命傷を受けた」とし「特にハン・ミョンスク前国務総理事件などいくつかの事件で政治的中立性を逸脱したという疑いを買い、結果的に無理に起訴して無罪判決まで受け、検察本来の任務である捜査能力までが疑いを受ける状況につながったようだ」と話した。

しかし検察内部では世論の袋叩きに対する不機嫌な声も出てきている。ノ・ファンギュン ソウル中央地検長責任論に対する反応が代表的だ。 ノ地検長は去る国政監査で 「グレンジャー検事捜査結果には自信があり、これに対して責任を持つ」と話した経緯がある。ソウル中央地検のある部長検事は「検察が動揺すれば動揺するほど、内部が固く結束しなければならないが、今 責任論を言うことは危機を膨らませる結果を持たらすだけ」とし「検察は右往左往せずに決まった法手続きに従い最善を尽くすだけ」と話した。

しかし、別の部長検事は「この状況で再び組織保護論理に寄り添うならば、検察組織自体が危機に見舞われかねない」と話し、一年を省みる検察内の見解差を明らかにした。 ノ・ヒョンウン記者 goloke@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/455746.html 訳J.S