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"安く暖かく冬を過ごせると言ったのに…" SH地域暖房‘料金爆弾’

登録:2010-12-10 12:25

原文入力:2010-12-10午前09:13:20(1905字)
暖房費 以前より2~3倍 増加
ボイラー消して 電気カーペット 使う
蘆原区住民たち‘ウ~寒い’

イ・ギョンミ記者

←去る6日、ソウル、蘆原区、中渓洞の市営4団地木花アパートに住むクァク・某(62)氏がボイラーを点ける代わりに電気カーペットを敷き、厚いふとん2枚を重ね掛けして横になっている。

平均気温が摂氏3度内外と寒かった去る6日、ソウル、蘆原区、中渓洞の市営4団地木花アパートに暮らすクァク・某(62)氏は、14坪の家の中で電気カーペットを敷き厚いふとん2枚を重ね掛けして横になっていた。靴下を履いても足の裏から冷気が感じられるほど部屋の床は冷たかった。ベランダのガラス窓には風を防ぐためにスチロフォームをかぶせてある。それほど寒いのにクァク氏はなかなかボイラーを点けないと言う。‘料金爆弾’が恐ろしいからだ。
クァク氏は 「3年前にセントラルヒーティングから地域暖房に変えた後、以前は真冬でも11万ウォン程度だった暖房費が26万ウォンにもなり飛び上がりそうだった」と話した。

地域暖房が稼動している蘆原区のアパート住民たちが3年間にわたり不満を提起しているが、熱供給者であるSH公社はこれといった対策を出さない。地域内81団地9万6226世帯が地域暖房方式の蘆原区は問題が深刻化するや‘地域暖房改善対策推進団’を設け解決に出た。

1979世帯の木花アパートは2007年「安く暖かく過ごせる」というSH公社の広報を信じてセントラルヒーティングから地域暖房に変えた。ところが地域暖房に変えた後、暖房費が反対に2~3倍に増えた。料金爆弾に懲りた家庭はボイラーを消し電気マット、温熱機など他の暖房器具を使い始めた。賃借人代表会議の話を聞いてみれば、1979世帯中 冬季にボイラーを一度も点けない世帯が370世帯に及ぶ。

アパートのような共同住宅では、隣家や上下の世帯がボイラーを点けない場合、自分の家の熱気が冷たい側に奪われ熱効率が下がる。結局、ある家は暖房費に我慢できずボイラーを消して暮らし、また別の家は高い暖房費を甘受してボイラーを稼動しても家が暖かくならない悪循環が続く状況だ。

事情がこうであるにも拘らず料金負担が増えたという住民の哀訴にSH公社は同意していない。地域暖房に切り替えた後、料金が減ったということだ。その根拠として蘆原区地域暖房を使うアパート4ヶ所を対象にセントラルヒーティングだった2006年と地域暖房に変えた後の2008年の暖房料金平均値を比較した結果、25~29%料金が減ったという結果を提示した。しかし、ソン・チャンフン蘆原区主務官はこれを認めない。ソン主務官は「料金爆弾に凝りてボイラーを少ししか点けないために暖房費が減ったのであり、セントラルヒーティングと同じ程度にボイラーを点けて料金が減った訳ではない」と話した。

SH公社の料金単価が韓国地域暖房公社より高いことも事実だ。蘆原区がSH公社と韓国地域暖房公社の地域暖房を使うアパートの暖房料金を比較してみると、平均1所帯当り年9万5000ウォンを多く負担していることが明らかになった。地域暖房がゴミ焼却などで出てくる廃熱を利用し温水を暖め各アパートに供給する構造だが、実際には燃料の中で廃熱の比率は20%未満で、残りは液化天然ガスを使っているためだ。

これに対し、SH公社のキム・ヨンジュン課長は「首都圏環境規制のためにバンカー油などを使うことができず、安い燃料を使う韓国地域暖房公社や民間企業に比べれば料金単価が高い」と話した。

べらぼうに高く出てくる暖房費を減らすにはアパートの施設改善が並行されなければならないという指摘も多い。地域暖房をする場合、世帯別に温水を均一に送るため、世帯ごとに定流量バルブを設置するべきだが、相当数のアパートには設置されていない。アパート断熱を高めるためにサッシを交替したり新たに設置しなければならないという声も高い。
これに対してSH公社のイ・ビョンウ施設管理チーム長は「予算が不足しておりサッシ交替などの要求を直ちに受け入れるには無理がある」として「来年に国土海洋部の老朽永久賃貸住宅エネルギー効率化事業予算を確保するなり、ソウル市に要請する」と話した。 文・写真イ・ギョンミ記者 kmlee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/453113.html 訳J.S