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EUとも自動車再協議…FTA ‘一方的譲歩ドロ沼’陥るか

登録:2010-12-09 07:39
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/452839.html


原文入力:2010-12-08午後09:08:35(1472字)
‘環境基準’米と同等待遇主張
関税撤廃猶予も議論となる可能性

チョン・ウンジュ記者

政府が韓-米自由貿易協定(FTA)再協議を終えたのに続き、ヨーロッパ連合(EU)とも自動車分野での再協議を行う。韓-米再協議でわが政府が米国産自動車の環境規制を緩和したことを理由にヨーロッパ連合側が‘同等待遇’(パリティ・Parity)を要求してきたためだ。

チェ・ソクヨン外交通商部自由貿易協定交渉代表は8日、ソウル、都染洞の政府庁舎別館で記者会見を行い "米国と燃費、温室ガス問題を協議する間、ヨーロッパ連合側が一貫して関心を示していた」とし 「近い将来(ヨーロッパ連合と)環境規制関連協議を行うことになる」と明らかにした。当初、わが政府は‘低炭素緑色成長基本法’により2015年までに乗用車の燃費はリットル当たり17km以上、温室ガスは1kmあたり140g以下と規定した燃費・温室ガス排出許容基準環境部告示案を去る9月に立案予告した。だが、今回の再協議で米国はこれを‘非関税障壁’として問題視し環境規制緩和を要求し、結局 米国自動車会社にはその基準を19%緩和することで合意した。これについてヨーロッパ連合が同等待遇を主張し、ヨーロッパ産自動車にも同じ環境基準の適用を要求している。

これはわが政府が米国・ヨーロッパ連合と同時に自由貿易協定を推進することによる‘梃子’戦略がかえって足かせになった格好だ。米国は再協議時に去る10月に締結された韓-ヨーロッパ連合FTAを絶えず挙論した。チェ代表は「自動車関税分野で米国はヨーロッパ連合に適用する関税撤廃条項を援用し、それと似た形にするよう要求した」と説明した。

今度はヨーロッパ連合が米国との再協議結果を挙論して圧迫をしてくる番だ。 政府は自動車燃費・温室ガス排出基準はFTA協定文と関係ないと明らかにしているが、自動車交渉が始まればヨーロッパ連合側が米国と同じく同等待遇を持ち出してくる可能性が高い。米国のように排気量に関係なく関税撤廃期間を遅らせようと提案することができる。初めから米国は自動車関税2.5%を3000㏄以下は協定発効後直ちに、3000㏄超は3年目までに段階別になくすことにし、再協議で一括的に5年目に延長した。反面、韓-ヨーロッパ連合協定文には関税10%を1500㏄以下は5年、1500㏄超は3年後までに均等撤廃することとされている。 安全基準も交渉テーブルに上がりうる。 今回の再協議で米国安全基準だけが通過すれば、韓国基準に従う必要のない米国自動車業者の年間販売台数を6500台から2万5000台に増やしたためだ。韓-ヨーロッパ連合協定ではヨーロッパ自動車会社は韓国の安全基準42ヶ中で32ヶは同等性を認められるが、残り10ヶ項目は我が国の基準に従うようになっている。

だが、チェ・ソクヨン代表は「自動車環境規制以外に他部門でヨーロッパ連合と交渉を再び行うという報道が出るならば それは誤報」と断言した。‘句点であれ読点であれ協定文に再び打つことはない’と公言し、協定文の骨子である自動車関税まで変更した通商当局を今回は信じることができるだろうか。

チョン・ウンジュ記者 ejung@hani.co.kr

原文: 訳J.S