本文に移動

多連装ロケット・K-9自走砲・対砲兵レーダー…西部戦線から差し出し、首都圏 空白 憂慮

登録:2010-12-01 07:21

原文入力:2010-11-30午後08:13:03(1225字)
狭い島に多すぎる配置
運用上の障害になることも

クォン・ヒョクチョル記者

←多連装ロケット. 国防部ホームページ

国防部は30日、北韓の追加攻撃に備え延坪島の各地に多連装ロケット(MLRS)とK-9自走砲6問などを増強配置したと国会国防委員会に報告した。また、北韓の砲撃の兆しを事前に察知するため対砲兵探知レーダー・音響標的探知装備・映像監視装備などを補強し、K-77射撃指揮装甲車、K-10弾薬運搬装甲車など射撃指揮・支援戦力も補強することにしたと明らかにした。

しかし西海5島に対する大規模戦力増強に対し、非効率的なだけでなく ややもすれば首都圏防御に支障がありえるという指摘が軍内外から出ている。

まず延坪島は面積(7平方km)が狭いので、無制限に多くの武器を配置できない。軍関係者は「新しく投入された装備だけでなく、これを管理・整備する戦闘支援人材と装備・施設を追加しなければならない」とし「狭い島の中に過度に多くの装備が入ってくる場合、装備を運用するのに深刻な問題が生じ得る」と話した。

特に延坪島に増強配置された対砲兵レーダー(AN/TPQ-37),多連装ロケット、K-9は首都圏を防御する西部戦線6軍部隊から差し出されたものと知られた。これに伴い、2500万余の国民が集まり住んでいる首都圏防御の空白が憂慮される。

これらの武器は西部戦線で首都圏を狙う北韓の長射程砲威嚇に備える対火力戦武器の核心装備だ。例えば50km先まで探知する韓国軍対砲兵レーダーは計5基ほどだが、去る1月に北韓が海岸砲を北方境界線付近で撃った後、西部戦線にあった対砲兵レーダー2基をペクリョン島と延坪島に移動配置したと知られた。対砲兵レーダーは発射された砲弾の弾道を逆追跡し、砲台の位置を捜し出す装備だ。

また、政府がペクリョン島など西海5島に国産地対地クルーズ(巡航)ミサイル、射距離300kmの陸軍戦術ミサイル(ATACMS)と玄武-2 等の地対地弾道ミサイルを配置する方案についても問題点が指摘されている。

キム・ドンソン ハンナラ党議員はこの日、国会国防委で一部言論の報道と関連して 「巡航ミサイルと地対地弾道ミサイルを北韓と10km余りしか離れておらず有事の際に奪取の危険のある延坪島になぜ置くのか」とし「射距離数百kmの戦略武器は遠距離での攻撃が可能なので、延坪島やペクリョン島への配置を再考しなさい」と指摘した。

キム・テヨン国防長官は「関連報道が広がっている。そのような計画はない」と答えた。

クォン・ヒョクチョル記者 nura@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/451404.html 訳J.S