原文入力:2010-11-29午後07:35:02(1731字)
"話より行動" …天安艦の時より強硬
制裁手段 品切れ‘具体的行動’は脱落
野党‘6者枠組み’通じた国際共助 強調
ファン・ジュンボム記者
←韓米連合軍司令部訪問 李明博大統領が29日午前、ソウル、龍山の韓米連合司令部状況室を訪問し、ウォルターシャープ駐韓米軍司令官(前列右側3人目),キャスリン、スチーブンス駐韓米国大使(右端)等と共に、西海上で進行している韓米連合訓練状況の報告を受けている。 大統領府提供
李明博大統領の11・29談話は‘国民には低姿勢’、‘北韓には超強硬対応’という2本の軸に要約される。しかし、韓半島の平和と安定管理に対する対策や解決法が全くなく、ややもすればブレーキなしで対北韓強硬ドライブに駆け上がりかねないという憂慮が出ている。
延坪島に対する北韓の攻撃に軍と政府がまともに対応できなかったことに対し、批判世論を勘案したかのように、イ大統領はこの日の談話を始めるにあたり"責任痛感"、"国民の皆様の失望"、"残念で申し訳ない心"等の表現を3ヶの文章にわたり言及した。だが、明示的な‘謝罪’をすることはなかった。大統領府核心関係者は「大統領が直接‘謝罪’という表現を使わなかっただけで、事実上謝ったこと」と話した。
反面、イ大統領はこの日 北韓に対しては‘より一層強い制裁と対応’を強調した。イ大統領は北韓が民間人が暮している延坪島を砲撃したことに対し 「戦時でも厳格に禁止されている反倫理的犯罪」とし「幼い生命さえ眼中にない北韓政権の残酷さに怒りを禁じえない」と、より強力に非難した。
特にイ大統領が「今や北韓自ら軍事的冒険主義と核を放棄することを期待するのは難しいということが分かった」と明らかにした。大統領府高位関係者はこれについて、「ウラニウム濃縮施設の公開で、去る20年間の北核放棄説得努力が水泡と消えたことに対し言及しただけ」と話したが、事実上 対北韓対話と交渉無用論に言及したと解釈されうる。先立ってイ大統領は天安艦事件後に発表した5・24談話でも‘韓半島の安定と平和’に言及し 「北韓政権ももう変わらなければならない」と対話余地を残した経緯がある。
これに比べ、今回は‘平和’や‘対話’は全く口にせず、反対に対話を放棄する可能性を表わした。「この間、北韓政権を擁護してきた人々も、もう北の真の姿を悟ることになったと思う」、「いかなる威嚇と挑発にも退かずに対抗する勇気だけが真の平和を持たらす」、「今は100回の話より行動で示す時」と言ったところからも、イ大統領の態度が超強硬に変わったことを確認することができる。
だが、イ大統領は今後示す‘行動’が何かについては談話では具体的に提示しなかった。持ち出すべき相応しいカードがないためだ。政府は去る5・24措置で△南北間交易・交流中断△北船舶の南側海域通過封鎖△韓-米連合訓練△ビラ散布など対北韓心理戦再開△国連安保理回付など使える対北韓制裁手段は全てはたいて入れてしまった。唯一残った開城工業団地全面閉鎖は、以後の回復が難しく、北韓が中国経済圏に編入される効果を産みかねないため容易ではない。
これに対し、野党圏は‘対策なき強硬一辺倒’とし、イ大統領の談話に対して憂慮を示した。パク・チウォン民主党院内代表は「国民感情を考慮し(中国が提案した)6者会談を拒否した前日とは違い、李明博大統領が今日の談話では‘6者会談を真摯悩む’という立場を入れるものと予想した」とし「なぜ談話を発表したのか分からない。電波の浪費と違うか」と批判した。パク院内代表は「峠を越える時は悪魔とも手を握るという話があり、(2次大戦の時)反共主義者であったウィンストン・チャーチル英国総理もソ連と手を握りドイツと戦った」とし、6者会談枠組みを通じた国際的共助を強調した。
ファン・ジュンボム記者 jaybee@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/451215.html 訳J.S