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現代車 焼身労働者 "右側側輪は正規職、左側は自分が付けたが…"

登録:2010-11-23 15:29

原文入力:2010-11-23午後02:32:23(1873字)
"皆、なぜそうしたかと尋ねます、あまりにくやしくてそうしたんです
油を買いに行くとき、40年前に焼身したテイル兄さんが思い出されて"

ホ・ジェヒョン記者

←去る20日、焼身を図った現代自動車 下請け業者職員 ファン・某氏. ホ・ジェヒョン記者

焼身することは私一人で決めました。皆、なぜそうしたのかと尋ねます。くやしくてやりました。あまりにくやしかったんです。
 私が焼身を試みた去る20日午前、カン・ホドン現代自動車副社長が籠城場に退去命令書を持って来たんですよ。私たちに不法だとか出て行けと言ったと言うけど、でも目くそ鼻くそじゃないですか? 今まで不法に人を働かせた現代自動車が、私たちに不法だと非難するんですから。くやしくて、とてもこらえられませんでした。

 同僚たちを思えばとても心配だったんです。占拠籠城をしている(蔚山)現代自動車) 1工場の水まで切って、電気も切りそうだという話が出回っていました。私も19日までは1工場で占拠籠城をしましたよ。ところが病院に入院されていたお母さんが危篤だという話を聞いて、やむを得ず抜け出しました。(工場に)残った同僚や兄弟たちが死地に急き立てられているようで耐えられませんでした。私のようなつまらない人間が何をすることができますか? 焼身でもして籠城を強制鎮圧することを防ぎたかったんです。本当にその思いだけでした。

 現代自動車は私たちを不法に使わなかったというのは嘘です。下請け業者はペーパーカンパニーに過ぎません。非正規職と正規職が同じ仕事をして、私たちは(元請けの)現代自動車管理者の業務命令で仕事をしました。私はそれを証明しようとしたけど会社ににらまれました。私はシャーシー(自動車の下部分の枠組み)ラインでタイヤを組み付ける仕事をしていました。右側のタイヤは直営労働者(正規職)が付けて、左側は私が付けるのです。左側と右側で仕事をするだけで同じ仕事をしていました。現代自動車が裁判でこれを隠しているようで、私が携帯電話でこの過程を映像に撮って管理者に見つかりました。私の携帯電話も押収されたし。この資料を法廷で公開すれば私どもが勝つと信じます。手の平で空を隠すことはできませんからね。

 (去る7月、現代自動車社内下請け労働者チェ・ビョンスン氏を直接雇用しろとの最高裁判決以後、金属労組現代自動車非正規職支部労組員2500人余りは現代車を相手に‘勤労者地位確認訴訟’を行っている。しかし現代車は下請け勤労者たちの契約形態が請負契約なのに加え、最高裁判決も特定事例にのみ適用されるだけだとし対抗している。)

からだにかける油を買いに行った時のことを今でも思い出します。40年前、清渓川で焼身したテイル兄さんが私を見ているような気がしました。5年前に亡くなったキヒョク兄さんも思い出しましたね。(ファン氏が言及した故リュ・キヒョク氏はファン氏同様、現代自動車蔚山工場で非正規職として働き、2005年9月に労組事務室屋上で首をくくって自殺した。リュ氏は2005年裁判所が現代自動車の下請け業者が不法請負業者と判決した後、非正規職の正規職化を要求し労組活動をしてきた。現代自動車非正規職支部は‘会社のいじめを受け、リュ氏が自殺した’と主張しており、毎年9月にはリュ氏を追慕する追慕祭を開いてきた。)
 これら方々が今の自分の姿を見てどんな風に思うでしょうか?‘我が国は相変らず労働者が焼身をしなければ話も聞いてくれないんだな’と言いながら残念がるのではないでしょうか。どうか今回の機会に非正規職がなくなって欲しいですね。なぜ同じ仕事をするのにある人は正規職で、ある人は正規職に比べて60%の月給だけを受け取る非正規職なんでしょうか? 常識的に理解できません。

 最後に同僚たちに言いたいです。必ずこの戦いで勝ってください。国の法が私たちを現代自動車正規職員だと言っているでしょう。非正規職労働者も熱心に働けば正規職に切り替えて堂々と労働者として優遇される社会に変えてくれたらいいですね。

家族のみんな、どうもすみません。愛しています。

釜山/文・映像 ホ・ジェヒョン記者 catalunia@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/450157.html 訳J.S