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30~40代 家長の癌死亡、残った家族も‘イバラの道 人生’

登録:2010-10-29 10:04

原文入力:2010-10-29午前09:32:32(1446字)
‘30~40代の家長’死亡時
高額治療費のせいで財産 払底
配偶者 なりふり構わず労働
"国家・社会的支援策 至急必要"

キム・ヤンジュン記者

←昨年30~40代 癌死亡者数

H某(45)氏は去る2005年3月、夫が白血病で亡くなった後、小学校に通う子供たち(兄妹)を連れて生きていく道は険しかった。夫が白血病にかかった後、十ヶ月間にかかった治療費が7000万ウォンに達したためだ。白血病診断前に入っておいた保険と退職金などで病院費はかろうじて充当したが、専業主婦だったために直ぐにも収入が途絶え、実家や婚家に依存せずには日々の暮らしも大変だった。

財産と言っても空港の近所にあり激しい騒音のために売れもしない小さなアパート 一戸だけであり、所得は月に25万ウォン程を受け取る遺族年金が全てだった。子供たちの塾費負担が大変で、ピアノ学院と補習学院をやめた。上の子供が高等学校に入った後は、1分期に授業料が40万ウォン程かかり負担がより大きくなった。片親家庭でもH氏に小さなアパートが一戸あり、舅姑に若干の財産があるという理由で政府の支援対象からも除外された。H氏は学校に苦しい事情を話し哀願して育成会費と給食費などを支援されようやく子供を学校に通わせている。

もちろんH氏も金を稼ぐためにあらゆることをすべてやってみた。夫が生前に通った公企業で契約職として仕事を始めたが、実績が良くなく数ヶ月後に解職された。その後、皮膚マッサージから食堂・PCカフェでのアルバイト、浄水器セールスに至るまで、片っ端から仕事をしたが、稼ぎにはならなかった。今は婚家や実家の援助でかろうじて暮らしているが、自分が大病にかかったり、上の子供が大学に行くことになれば どうしたらよいのか茫漠とした思いだ。

H氏事例のように30~40代の家長が癌で亡くなる場合、家族全員が大きな苦痛を味わうことになる。27日、チョン・ヒョンヒ民主党議員と韓国患者団体連帯会議の主催で国会で開かれた‘中年家長の癌死亡後、遺族の実態および支援のための討論会’ではH氏家族を含め10代の子供を持つ30~40代の家長が癌で亡くなった5家庭の遺族たちが体験した生活苦を深く分析した結果が発表された。この調査は韓国白血病患友会が昨年11月~今年1月に遺族たちに直接インタビューした内容を土台に市民健康増進研究所が事例を経済・社会・心理的側面に分けて分析した結果だ。キム・チャンボ市民健康増進研究所研究室長は「30~40代の家長が癌で亡くなった家庭は治療費に充てるために家を売るなど、すでに財産を全て使ってしまい残った家族の暮らしがより一層悲惨になる」と説明した。

国家癌管理事業団が今年、国家から癌診療費を支援された600人を対象に調査した結果、回答者の77%が‘(癌治療費が)負担になる’と答えた。

アン・キジョン韓国患者団体連合会常任代表は「癌患者遺族の経済・社会的苦痛を減らすためには、健康保険非適用部分を大幅に縮小し治療費を減らし、中年家長癌患者には疾病手当てを支給するなどの社会的支援が切実だ」と話した。

キム・ヤンジュン医療専門記者 himtrain@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/health/445868.html 訳J.S