原文入力:2010-10-07午後06:06:11(1712字)
国産音響大砲 直接 当てられてみた…
イム・ジソン記者
国産指向性音響装置開発者のイ・シンニョル(40)博士が警察の‘音響大砲導入過程’の転末を公開して出た。イ博士は5日、ソウル江南区、方背洞の株式会社SLオーディオレプ事務室で<ハンギョレ>と会い「去る3月と5月の2度にわたり警察内部試演会を行ったが、チョ・ヒョノ当時ソウル警察庁長官は‘攻撃音を出してみなさい’、‘もっと強くしてみなさい’と要求した反面、カン・ヒラク当時警察庁長官は攻撃音をしばらく聞いて‘これは駄目だ、もういい’として手を打って席を離れてしまった」とし「チョ庁長は誰よりも攻撃用音響大砲の導入に強い意志を示した」と話した。
イ博士が警察の連絡を受けたのは1月だった。当時、東大門機動団装備係関係者は彼に「今 持っているスピーカーは音が広がり、大型集会時の案内放送をきちんとすることができない」として「放送用車両に付着する指向性スピーカーを試演して欲しい」と要請した。3月5日、蚕室漢江沿いで警察が保有する既存放送車とイ博士が開発した指向性音響装置‘ショックウェーブ’の性能比較試演会を開くことにした。イ博士は「実際に試演会場に到着してみると、米国ATC社の指向性音響装置‘エラドゥ’が攻撃用モードで試演準備を終えた状態であり、予告なしにチョ・ヒョノ当時ソウル警察庁長官が参加し何か間違ったと感じた」と話した。
‘放送用試演’に合わせ、出力の低いスピーカーを準備して行ったイ博士は「攻撃音を出してみなさい」、「もっと強くしてみなさい」というチョ・ヒョノ当時ソウル警察庁長官の催促に慌てた。彼は「当初、試演を要請した東大門機動団関係者は私に‘突然、庁長様が方向を変えて私たちもどうしようもない’と言い、申し訳ないと謝った」と語った。
5月6日に試演会が再度開かれた。今回はカン・ヒラク当時警察庁長官が参加した。チョ・ヒョノ当時ソウル警察庁長官は「150デシベルの攻撃音を送りだせ」と要求した。100メートル前方で攻撃音を聞いたカン前警察庁長官は50メートル付近まで歩いてきて「これは駄目だ、もういい」と話し、手を打って席を離れた。イ博士は 「カン前警察庁長官に装備に対する説明をしようと準備して行ったが、彼が突然行ってしまって皆、どうすればいいかわからない雰囲気だった」と話した。
警察庁長官の反対で‘攻撃用音響大砲’導入が難しくなるや、再び東大門機動団次元の‘放送車両用スピーカー’導入が推進された。イ博士は出力を低くして車に付着できる大きさの装備開発に突入した。だが、8月30日 チョ・ヒョノ警察庁長官が赴任した後、すべての状況は元に戻った。9月28日、警察は「攻撃用音響大砲を導入する」とし‘警察装備の使用基準などに関する規定’の改定に出た。‘攻撃用音響大砲試演会’に参加しろとの警察の連絡を受け、イ博士は腹をくくった。イ博士は「良い刃物も誰がどのように使うかにより変わるが、障害物が多くある都心で民間人を対象に150デシベルを越える攻撃音を送りだすことを思えば、私の製品を供給するつもりはない」と話した。警察は去る2日、調達庁を通じ指向性音響装備入札公告を出し「放送用だけに使う」としたが、イ博士は 「150デシベル以上の出力が可能な攻撃用米国産音響装備を買おうとしながら、何を言っているのか分からない」と話した。
イ博士はソウル大で音響工学を専攻し2005年に博士学位を取得し、昨年‘国防科学技術調査署および技術水準調査専門委員’を委嘱された。米国、イスラエルなど外国製装備ばかりを購入して使ってきた民間防衛サイレン システムを研究し、無指向性音響装備を国産に変えた人物でもある。
イム・ジソン記者 sun21@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/442715.html 訳J.S