原文入力:2010-10-04午前08:41:36(1358字)
生徒集め セトミン前に出し "北韓の市場には人肉…"
北 蔑視・情報わい曲 度を越し…講演内容‘口止め’まで
ファン・チュンファ記者
←国家情報院‘あきれた安保教育’
国家情報院が安保教育を行うとし、セトミン(脱北住民)を講師として前に出し、学生たちにわい曲された北韓情報を伝達したことが分かった。特に一部セトミンは検証されてもいない反倫理的な内容まで講演しており、論難が予想される。
京畿道、儀旺市K高校の生徒45人は、先月3日 国家情報院が江原道、鉄原で主催した‘安保現場体験教育’を行ってきた。この日の教育にはK高の他にもN女子高の生徒100人余りが参加し、生徒たちは第2トンネルと鉄原平和展望台、非武装地帯などを見学した。
だが、この日の教育に参加した生徒たちの話を総合すれば、国家情報院は現場訪問の他に相当時間を北韓を誹謗する内容の講演に割いた。午前中に現場体験を終えた生徒たちは、午後から講堂で2006年に脱北したある女性の講演などを聞いた。この女性は北韓の実状を説明しながら「貨幣改革以後、人々がずっと飢えて死んでおり、北韓には食べるものがなく、両親が子供を取って食べている」というあきれる話をしたと生徒たちは伝えた。
このセトミン女性はまた「市場に行けば人肉が売られており、北韓幹部らが常にきて肉の検査をする」として「検査の結果、△が出れば人肉で、○が出れば豚肉だが、人肉を売って発覚すれば公開処刑される」と話すこともした。
この講演には国家情報院関係者も参加していたが、何の制止も受けなかった。生徒たちは「国家情報院職員が記念品を配り‘今日の講演については外で絶対に話してはいけない’と言った」として「講演をした講師も‘私がこういう話をしたという事実が知られれば、北韓にいる両親が危険になるので、今日の特講と教育についてインターネットに文を載せたり他の人に話してはいけない’と頼んだ」と伝えた。
国家情報院はこういう講義の他にも‘より大きな大韓民国’という動画を生徒たちに見せ‘天安艦沈没は北韓の仕業’という点を強調した。生徒たちはまた、韓国戦争参戦軍人たちに会う席で、主に‘北韓軍がどれほど残忍に韓国軍を殺したか’等を聞いたという。
この日の教育に参加したある生徒は「友人たちの大部分は近現代史授業等を通して北韓に対してある程度聞いたことがあるが、セトミン特講を聞いてからは‘本当に北韓ではああいうことが起きているのか’として大いに驚いた」とし「講義を聞く間中、あまりにひどく偏狭な内容だけを伝達しているようで不快だった」と話した。
これに対し国家情報院関係者は「セトミン講演は北韓の実状に対する気がかりを解消するために用意したもので、実状がそのまま伝えられるよう講演内容に対して干渉していない」として「教育を不快に思った一部生徒たちの意見を一般化してはならない」と明らかにした。
ファン・チュンファ記者 sflower@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/442020.html 訳J.S