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頭髪自由・体罰禁止…子供たちが明るくなった

登録:2010-09-27 03:52

原文入力:2010-09-26午後08:52:46(1926字)
生活規定 自律改善後 懲戒↓‘自己主導学習’↑
"自由にさせれば無作法だというのは大人たちの偏見"

ホン・ヨンドク記者、パク・ギョンマン記者

京畿高陽市、徳陽中学校の3年生たちが学校の口令台に集まって立った。男子生徒たちはふさふさした髪にニットパンツ、白いティーシャツなどを着ており、女子生徒たちも長い髪に短いスカート姿をするなど気楽で自由な様子だ。 高揚/パク・ギョンマン記者mania@hani.co.kr

[生徒人権の時代] ‘生徒人権保障’学校へ行ってみると
短い制服ズボンを履いた ふさふさ髪の男子生徒、長い髪に短いスカートで精一杯おしゃれした女子生徒たちで学校は活気に溢れていた。外国の学校でも、オルタナティブ学校でもない。去る14日に訪ねた公立中学校の京畿高陽市、徳陽中学校の3学年教室風景だ。

来年3月から全国初めて京畿道内2千ヶ余りの小・中・高校で‘生徒人権条例’施行を控え、教育界などで憂慮と歓迎が交錯する中、すでに体罰禁止と頭髪自由化など生徒人権条例の内容を施行中の学校現場を訪ねた。

昨年革新学校に指定された徳陽中学校は2年前からすでに条例水準に‘生徒生活規定’を変えた後、学校が‘180度’変わった。全校生135人、ソウルとの境界に位置した徳陽中の規定改正には、父母・教師・地域社会代表など学校構成員が直接参加した。キム・サムジン校長は「生徒自ら規定を作れば自尊感と責任感ができ、こういう過程自体が成熟した民主市民に学生を育てていくことになるだろう」と期待したが、決定は順調ではなかった。

最も論議が大きかったのはやはり‘頭髪自由’。生徒たちは長さやパーマ、染色のすべての自由を要求した反面、父母らは健康上の理由でパーマと染色に反対した。数回の討論の末に頭髪は自由化するもののパーマや染色は‘不可’で同意に至った。激烈な討論と合意過程は校内に放送され、すべての生徒たちがこれを見守った。

そして2年後、‘規定を直せば子供たちを統制できない’と言っていた憂慮は‘取越苦労’に過ぎなかった。2007年に22件だった生徒懲戒件数は2008年1件、2009年5件に減った。生徒たちは自ら作った規定を守ろうと努力し、教師たちの指導方式は懲戒より‘相談’中心に変わった。この学校の生活福祉部長イ・ビョンジュ教師は「過去には生徒に規定遵守を一方的に強要したとすれば、今は‘お前たちが作った規則でないのか’として学生指導方式も変わったよ」と話した。

ソウルから転校してきた3学年イスル(15)さんは「以前の学校では耳下3㎝を越えた生徒を先生が美容室に連れていって切ったが、今はそのようなもめごともなく自由だ」と話した。ユン・ジョンミン(15)さんは「黒い髪が嫌いで休みの時は茶色に染めて、始業の時にまた変える」として「パーマや染色が学生本分から外れたものでもないのに個性を尊重して欲しい」としっかりと話した。

同じ日に訪ねた京畿 龍仁市、興徳高。今年はじめから父母・生徒・教師が合意して体罰禁止と頭髪自由化など改正された生活規定を施行中だ。この学校は校内喫煙などの過ちが1,2回摘発されれば担任教師と毎週月曜日に1時間ずつ運動場を共に歩き、3回摘発されれば登山するという‘体罰代案’を施行している。これは教師たちの自発的決定だった。この学校の生徒自治会イ・サンウ(17)会長は「先生と歩きながら対話をすれば申し訳ない気持ちで生徒たちが再び過ちをしないよう努めることになる」と話した。

それでも施行初期には不安が全然なかったわけではない。生徒たちが自由になり化粧してイヤリングを付けたまま登校する生徒たちも出てきた。生徒自治会パク・ポヒョン(17)副会長は「一学期が過ぎると関心が弱まり生徒自ら染色も、化粧もあきらめたよ」として「自由にさせておけば勉強もせず無作法になるというのは大人たちの偏見に過ぎない」と話した。
これを見守った父母の心情はどうだったのだろうか?  「学期初めには率直に言って子供の成績が下がるのではと不安だった」という父母イム・イククン(44・女)氏は「染めたからといって不良児でもなく、自律を与えるからかえって責任感と共に自己主導学習能力もできたようで今は安心」と笑って話した。

水原高揚/ホン・ヨンドク、パク・ギョンマン記者 ydhong@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/440993.html 訳J.S