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教科書執筆 自律性‘崖っぷち’

登録:2010-09-24 09:22
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/440748.html

原文入力:2010-09-24午前08:43:06(1309字)
教科部長官の‘修正命令’従わなければ制裁
長官権限 強化した‘初中等教育法改定案’立法 予告
命令拒否 出版社に3年間 検定申請 禁止条項 新設

イ・ユジン記者

教育科学技術部長官が命令した検定教科書内容の修正に従わなかった場合、最高3000万ウォンの課徴金を払わせたり、3年以内は検定申請できないようにするなど、教科部長官に強力な教科書改訂権限を付与する内容の初中等教育法改定案が立法予告された。学界では‘教科書執筆の自律性と教科書の多様性を固く締めつける措置’として反発している。

教科部は最近教科用図書の修正と検定合格および認定の取り消し、課徴金などに関する規定を新設した初中等教育法改定案を立法予告したと23日明らかにした。

改定案によれば、教科部長官は教科書内容を修正する必要があると認められる場合、検定図書に対しては著作者または、発行者に修正を命じることができるようにした。修正命令に反した時は検定合格取り消し処分を下すことができ、取り消しになれば3年以内は検定を申請できないようにした。著作者や発行者が修正命令に従わない場合、最高3000万ウォンの課徴金を払わせられるようにする条項も新設された。

教科部関係者はこういう改定案を用意した理由について 「関連規定が大統領令にのみ規定されていて、法的実効性を確保するため上位法である初中等教育法に関連内容を明文化する必要があった」と明らかにした。

これに対して学界・出版界・法曹界では教科書‘修正’という字句の範疇と内容がとても広範囲で、教育の自主性と多様性を確保するという検定教科書の趣旨に外れると反発している。また、今回の改定案は教科部が金星出版社の高校<韓国近・現代史>教科書に対し修正命令を下したことと関連し、去る2日ソウル行政法院が‘教科部の命令に手続き上の誤りがあるので取り消しなさい’と判決したことと関連があるという分析も出てきている。

ある出版社関係者は「修正に対する最小限の手続きと理由が制限されないならば<韓国近・現代史>教科書に対する修正命令が再発しないという保障がない」と話した。教科書執筆に参加したある大学教授は「本を作る人々の自律権が顕著に制限されかねず、安定的でなければならない教科書が継続的に理念論争の対象になる恐れがある」と話した。

チャン・ギョンウク弁護士は「抽象的に大統領令に明示された現行規定の根拠を上位法令に置くことは望ましいが‘修正’という用語が過度に漠然としており、裁量権を争う素地がある」として「利害関係者などの意見陳述と聴聞条項を強化する必要がある」と明らかにした。また、チャン弁護士は「修正命令に従わなかったからと検定を取り消し、3年間 検定申請を出来ないようにするならば権限の乱用と解釈される素地が大きい」と指摘した。

イ・ユジン記者 frog@hani.co.kr

原文: 訳J.S