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韓銀金庫には金塊が積まれていない

登録:2009-02-03 17:03

原文入力:2009-02-03午後03:37:13
金保有量 外国為替保有額の0.1%…世界下位圏水準
ドル劣勢・安全資産 選好 国際市場流れと距離
韓銀 “世界銀行ら 金大量保有は金本位制の産物”

ファン・サンチョル記者

←各国中央銀行の金保有量および外国為替保有額内比重
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金価格がそれこそ‘金価格’だ。
英国,ロンドン金属市場(LME)で先月30日(現地時間)現在、金現物相場はオンス(31.1g)当たり925ドルだった。1週間ぶりに上げ幅が何と3%だ。下限を迎えた2001年4月平均オンス当たり260.48ドルに比べれば255%も上がった水準だ。同じ期間にドル価値が35%下落したのとは対照的だ。ユーロをはじめとする主要6ヶ主要通貨でドル貨幣価値を指数化した‘ドル インデックス’(1973年3月=100)は2001年4月末116で先月30日86に墜落した。ドル インデックスは昨年の金融危機局面で瞬間的に上昇しただけで大きい流れでは下落基調だ。

金価格の強勢は安全資産選好から始まったと分析される。特に昨年下半期からの超強傾向は米国経済の墜落とこれにともなうドル価値の追加下落の可能性のためだと市場専門家たちは説明する。こういう分析を反映するように世界各国中央銀行らの金保有比重は少しずつ増加している。世界最大金保有国である米国は昨年末現在8133.5tを保有している。2000年末の8136.9tに比べ3.4t減少したが同じ期間に外国為替保有額内の比重は55.9%から76.5%に高まった。ヨーロッパ国家らの外貨資産内金比重も継続的に高まる傾向だ。韓国でも人気を呼んだ<貨幣戦争>の著者 宋鴻兵は「実物に基づかない貨幣は崩壊する」として金保有を増やさなければならないと主張したことがある。

世界最大の外国為替保有国である中国も金をかき集める可能性が高い。これは国際金価格上昇の一つの要因に選ばれている。中国政府は昨年11月外貨資産を米国国債にとてもたくさん入れていることに憂慮を現わした。以後中国が金保有比重を高めると予想されるという外信報道が相次いだ。中国は2001年末500.8t,2002年末600tを保有していると国際通貨基金(IMF)に報告したことがある。公式統計では今でもこの水準を維持しており、外国為替保有額中の金の比重は0.9%だ。

興味深い内容はこういう国際市場の流れとはかけ離れた韓国の金保有実態だ。韓国は経済規模に比べて非常に小さい規模の金を保有している。国際相場に合わせて増やす動きも見当たらない。各国中央銀行らが国際通貨基金に報告する資料を土台に世界金委員会(WGC)が推算によれば2008年12月現在、韓国銀行が保有している金は14.3tだ。外国為替保有額の0.1%水準であり、数年間足踏みだ。保有量では世界55位(国際機構含む)であり、外国為替保有額内比重は金保有を報告した106ヶ所の中で100位圏と最下位水準だ。韓銀の金保有量はアジア国家の台湾(422.4t)フィリピン(138.1t),シンガポール(127.4t),タイ(84t),インドネシア(73.1t),マレーシア(36.4t)にも至らない。

韓銀のこういう金保有実態はこの頃金融圏でしばしば批判の対象になっている。米国ドル貨幣の世界基軸通貨地位が順次崩れているのに、とても安易に対応しているのではないかという指摘だ。これに対して韓銀関係者は「金価格は変動性が大きく経済危機の時に金価格は上がるが、危機は100年の中で数年だからその時に備えて金保有量を増やすのは正しくない」と話した。他の国の中央銀行らの大規模金保有は金本位制の産物に過ぎないという説明も付け加えた。

反面、国政監査の度ごとに、韓銀の金保有実態を取り上げ論じてきたソン・ヨンギル民主党議員は「米国の巨大な財政赤字と貿易赤字などを考慮すればドルは劣勢に行くほかはない」として「ドル価値下落など危険分散のためにも金保有量を増やして外国為替保有額内の比重を高めなければならない」と主張した。

ファン・サンチョル記者rosebud@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/336583.html

原文: 訳J.S