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2009年 穀物自給率 史上最低

登録:2010-09-08 07:40

原文入力:2010-09-07午後08:22:48(1413字)
26.7%でOECD国中 最下位圏…食糧安保‘赤信号’
政府は逆に目標値低める…アグフレーション時は‘打撃’

キム・ヒョンデ記者

←穀物自給率と食糧自給率推移

我が国の穀物自給率が昨年、史上最低水準に落ちた。国際穀物価格の上昇でアグフレーション(農産物価格急騰で一般物価が上昇する現象)憂慮が高まる中で、国内食糧安保に赤信号がついた。

7日、農林水産食品部が出した<農林水産食品主要統計2010>によれば、昨年の穀物自給率は26.7%で、2008年の27.8%より1.1%下がった。これは、これまでの最低値である2004年の26.9%より0.2%さらに低い数値だ。コメを除く主要穀物の国内生産基盤が崩れる中で、穀物自給率は1995年に30%台を割り込み、2003年以後は27%台で推移していた。穀物別自給率はコメが98.0%、麦が41.1%であるだけで、小麦(0.5%)とうもろこし(1.0%)豆(8.4%)はほとんど全量輸入に依存している状態だ。

穀物の中で飼料用を除く食糧の自給率も昨年の51.4%から、2004年50.4%以後 史上2番目に低い水準へ下がった。昨年の穀物および食糧自給率が急落した理由は、国内自給基盤が最も脆弱な小麦輸入が387万8千tで、一年前の274万3千tより113万5千t急増したことに伴うものと分析される。

2008年、全世界がアグフレーション危機を体験した後、各国が食糧安保強化に積極的にでたのに反し、我が国政府は穀物自給目標値を反対に下げて捉えるなど、安易な姿勢を表している。穀物自給率が27.2%まで下がった2007年に農林部は2015年の穀物自給率目標値を2007年よりも2.2%低い25.0%に設定した。2008年アグフレーションで苦労した後も穀物自給率目標を上方修正しなかった。

全国農民会総連盟など農民団体らは、コメの早期関税化を推進させる政府に対抗し‘穀物自給目標値の上方修正をはじめとする食糧自給基盤拡大方案用意’を粘り強く要求してきた。三星経済研究所は最近‘グローバル食糧供給不安’を分析した報告書で‘新興国の所得向上と気候変化などの供給不安要因を勘案し中長期的に穀物の安定的確保方案を用意しなければならず、農地などの生産基盤拡大と輸入構造改善などの食糧自給率上昇努力が必要だ’という見解を出した。チョン・チャニク農協経済研究所農業政策研究室長は「政府が来年度の農業農村基本計画をたてる際は最近の国際穀物市場不安を十分に勘案し穀物自給率目標値を高めなければならない」と指摘した。

経済協力開発機構(OECD) 32会員国の2005~2007年平均穀物自給率を見れば、オーストラリア(197%)フランス(173%)カナダ(159%)米国(136%)ドイツ(105%)等13ヶ国が100%を越え、英国(97%)イタリア(77%)等14ヶ国は50%を上回っている。我が国より穀物自給率が低い国は日本(24%)ポルトガル(22%)オランダ(18%)等3ヶ国のみだった。

キム・ヒョンデ先任記者 koala5@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/438701.html 訳J.S