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韓半島危機時の解決者役…もう一度‘ぬくみ’吹き込むか

登録:2010-08-25 11:37

原文入力:2010-08-24午後07:22:45(1684字)
[カーター 25日 北韓訪問] ゴムズ問題 他 キム委員長に‘非核化’説得
米国と関係正常化など対話誘導する模様
米 "個人的 北韓訪問"…対北韓政策とは一線画す

クォン・テホ記者

←ジミー・カーター前米国大統領が1994年、平壌を訪問し金日成主席と北韓核凍結に合意した後、共に西海閘門を視察している。 <ハンギョレ>資料写真

ジミー・カーター前米国大統領が1994年に続き、16年ぶりの北韓訪問でもう一度 韓半島危機状況を元に戻すことができるだろうか?

25日、米国人アイジャルロン・マルリ・ゴムズ釈放のために北韓を訪ねるカーター前大統領の歩みに国際社会の視線が集まっている。現時点ではカーター前大統領が16年前のように韓半島状況に突破口を用意する可能性はひとまず低いものと見られる。

米国が最近ゴムズ釈放に速度を上げたのは、先月自殺を企図するなど彼が8ヶ月間の抑留生活で肉体的・精神的に限界に至っているためだ。米国はまた、まもなく天安艦事件と関連した追加対北韓制裁を発表する予定だ。米国としては追加制裁以前にゴムズ問題を解決することが急務であるわけだ。

米国政府はそのために昨年8月、抑留女性記者釈放のために北韓を訪問したビル・クリントン前大統領事例のような高位級北韓訪問カードについて北韓側と接触してきたと知られた。クリントン級要人で北韓問題に関心が深いカーター前大統領が自然に考慮され、北韓はカーター前大統領が来る場合、ゴムズを釈放するという約束をしたものと伝えられた。カーター前大統領は先立って去る7月に北韓を訪問した民間要人を通じた独自チャンネルで北韓訪問意志を北韓当局に打診したことが分かった。

米国は24日(現地時間)カーター前大統領の北韓訪問を間接的に知らせながら「今回の北韓訪問は純粋にゴムズの釈放のための個人的で人道主義的」という点を強調した。当初、特使候補として議論されたジョン・ケリー上院外交委員長を選ばず、北韓訪問団に行政府要人を含めないこともそのためだ。わが政府高位当局者は「米国が追加対北韓制裁措置の発表前にゴムズを救出するという意図」として「韓半島情勢には特別な影響がないと見る」と話した。

しかしカーターの北韓訪問は韓半島を巡る梗塞局面で思いがけない機会を与える可能性もある。94年第一次北核危機当時、金日成主席に会い韓半島状況を劇的に戻したカーターが再び近づいた韓半島危機に北韓土地を踏むということ自体だけでも象徴性が大きい。

対北韓外交と平和に関心が強いカーター前大統領の個人的キャラクターも変数だ。クリントン前大統領がそうであったように、カーター前大統領も金正日国防委員長に面談するものと見られる。カーター前大統領はキム委員長に父親の金日成主席との対話内容を説明しながら自然に非核化を説得するものと予想される。カーター前大統領は去る3月に訪韓した際に行った講演で、一方的対北韓制裁は逆効果を産み、米国と韓国が先に北韓に関係正常化努力を提案しなければならないという対北韓外交観を表明した経緯がある。1年前のクリントン前大統領の訪問の際も、女性記者釈放に焦点が合わされたが、以後12月スチーブン・ボズワース米国対北韓政策特別代表の北韓訪問につながった経緯がある。

北韓がカーター前大統領の北韓訪問を受け入れたのもこういう部分を勘案したためと見られる。ワシントンのある外交消息筋は「北韓が米国から‘ゴムズ釈放と関係なく米国の政策は変化がない’という話を聞いただろう」としながらも「しかし水害被害をこうむった北韓は、カーター前大統領の北韓訪問を契機にまず人道的食糧支援の活性化から期待しているだろう」と話した。

ワシントン/クォン・テホ特派員 ho@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/436539.html 訳J.S