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夏の洪水期‘4大河川工事’危険 警告の声 高まる

登録:2010-07-31 09:54

原文入力:2010-07-30午後09:58:41(1759字)
河川に非常警戒時期… "工事中断が常識"
MB政府 任期中完工が難しくなるか‘不文律’無視
汚染浚渫土 流失 憂慮…洪水予報も不良化

ナム・ジョンヨン記者,パク・ヨンニュル記者

←30日午後、大韓河川学会と環境運動連合の共同主催により慶北、醴泉郡、龍宮面、乃城川、回龍浦で開かれた‘生命の川守り国民夏キャンプ’で参加市民たちが‘川は流れなければならない’と書かれた立て札を持ち白砂浜を歩いている。4大河川事業で洛東江支流の乃城川にダムが作られれば秘境として良く知られた回龍浦周辺の風景が大きく毀損されることが憂慮される。今回の行事は31日まで公演観覧と徹夜討論などの順序で1泊2日間の日程で進行された。醴泉/キム・ミョンジン記者 littleprince@hani.co.kr

夏の洪水期だけでも ひとまず4大河川事業の工事を中断しなければならないという声が高まっている。去る17日、洛東江咸安堰、陜川堰が水に浸ったことから確認されるように夏の河川工事は多分に危険を伴うためだ。

洪水期は河川に非常警戒態勢が下される時期だ。この時には韓半島の気候特性上、年間降雨量が集中し河川の頻繁な氾濫で川床,線形,水位などが変わる。‘多目的ダム運営規定’等は6月21日から9月20日までを洪水期と規定している。これに伴い、多目的ダムは洪水期に先立ちあらかじめ水を空け、各川の洪水統制所は非常態勢に突入することになる。

この期間に今までは河川工事も一時中断された。河川工事を専門とするある設計業者の関係者は「洪水期に河川工事をしないのは慣行であり常識」として「洪水の危険性もあるが、施工業者の立場からも熱心にした工事が流失する恐れがあり洪水期には工事を避ける」と話した。

だが、4大河川事業でこういう‘不文律’は無視された。1年の4分の1を‘開店休業’状態にしては、現政府任期内の完工が難しくなると判断したためだ。施工企業等は大部分の区間で臨時防水を撤去したが、まだ一部区間では浚渫作業など一部の工事を進行している。4大河川を現場探訪しているユ・ウォンイル創造韓国党議員側関係者は「堰建設現場でも床板作業を継続するなど、4大河川工事は中断されていない」と話した。 最近では洛東江咸安堰の上流500m地点で浚渫作業を始めている事実が確認された。

洪水期の河川工事の最も大きな問題は、河川のそばに積まれている浚渫土だ。川の水に巻きこまれ各種浮遊物質や重金属などが分散する恐れのためだ。キム・ジュァグァン釜山カトリック大教授(環境工学)は「一般的に洪水期には川の水の濁度が高まるが、今は工事中なので程度が激しい」として「取水場でこれを浄化するために凝集剤を使わなければならないなど負担が大きくなる」と話した。これと関連して国土海洋部は河川水辺の浚渫土を今月中に処理するといったが、環境団体らは未だに多くの浚渫土が川辺に放置されていると主張する。工事現場進入路と各種構造物に使われた浚渫土も川が氾濫すれば流失する。

ゲリラ性集中豪雨が降れば工事装備が流失するなど被害が大きくなりかねない。気象庁の資料によれば、最近10年間(1997~2006年)韓半島内陸地方の局地性集中豪雨頻度は30年前(1977~86年)より78%増えている。奇襲的に降る豪雨に施工業者が迅速に対応しなければならないが、局地予報の正確性などの色々な面で限界がある。

さらに洪水予報システムの効率性も疑問視されている状況だ。各河川の洪水統制所が工事期間中に洪水予報モデルを運営しているものの、変わった川上断面にともなう水位・水量など過去資料がなく正確性を信頼しにくい。キム・ジュァグァン教授は「洪水期工事は危険性が大きいので、一旦工事を中断し、この期間を4大河川事業に対する社会的対話の時間として活用しなければならない」と話した。

ナム・ジョンヨン、パク・ヨンニュル記者 fandg@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/432881.html 訳J.S