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ウクライナ、中東にドローン専門家を派遣…防空ミサイル支援が狙いか

登録:2026-03-19 06:44 修正:2026-03-19 07:48
17日、イギリス・ロンドンで会った英国のキア・スターマー首相(左から)、マルク・ルッテNATO事務総長、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領/EPA・聯合ニュース

 ウクライナが、米国・イスラエルとイランの戦争によりイランの報復空爆を受けている中東諸国に、ドローン防衛の専門家を派遣することにした。自国のドローン技術をテコにし、同盟国の軍事支援を受けることが狙いだ。

 ル・モンドによると、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は17日(現地時間)、英国議会で演説し、「現在、中東と湾岸地域には201人のウクライナ人専門家がおり、さらに34人が派遣の準備を整えた。彼らは軍事専門家としての能力を発揮し、(イランの)シャヘド・ドローンに対抗する防衛能力の向上に貢献できる」と述べた。

 ゼレンスキー大統領は「我々のチームはアラブ首長国連邦(UAE)、カタール、サウジアラビアに拠点を置き、さらにクウェートに向かっている」と明らかにした。また、ウクライナは1日あたり2000機の迎撃用ドローンが生産可能で、ウクライナが使用する1000機を除く残りの1000機を同盟国に提供できると述べた。

 ゼレンスキー大統領の今回の英国訪問を機に、両国はドローン製造分野でのパートナーシップも締結した。ウクライナのドローン技術と英国の防衛産業の能力を組み合わせて、ドローンの供給を拡大するという内容だ。

 ウクライナはイスラエルともドローン協力を進めている。イスラエルのメディア「ワイネット」は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がこの問題についてゼレンスキー大統領に会談を要請したと報じた。ウクライナの駐イスラエル大使は「来週初めに会談することを望んでいる」と同紙に語った。

 ゼレンスキー大統領はドローン技術を外国に提供するかわりに、パトリオット防空ミサイルなど不足している武器の支援を受けることを目指している。ウクライナは2022年からロシアと戦争を行い、さまざまなドローン迎撃兵器や戦術を開発してきた。特にロシアが使用するイラン製シャヘド自爆ドローンに特化した迎撃ドローンを備えている。その代わりに、ロシアの弾道ミサイルを撃墜するための防空ミサイルや各種弾薬は不足している。

 ゼレンスキー大統領は最近、イスラエルの「エルサレム・ポスト」とのインタビューで、「ネタニヤフ首相は私が必要としているものを持っており、私には首相に必要なものがある」と述べた。

ウクライナの防衛産業企業「ワイルド・ホーネッツ」のドローン迎撃用ドローン「スティング」がテスト飛行のために離陸する様子。同ドローンは最大25キロメートルまで飛行し、シャヘドなどロシア軍のドローンに衝突し落下させる=同社のユーチューブ動画よりキャプチャ//ハンギョレ新聞社

 米・イラン戦争により、世界的にパトリオットミサイルなどの防空兵器が不足していることも、ゼレンスキー大統領が奔走する背景となっている。米国がイランの報復空爆を防ぐためにパトリオット防空ミサイルなどを消費しているため、米国以外の国から武器の提供を受ける必要がある。ゼレンスキー大統領は11日、ポリティコとのインタビューで、ウクライナが依然としてパトリオットミサイルが不足しているとし、「この戦争がミサイルの数の減少に影響を及ぼした。これはウクライナがさらにミサイルを確保する可能性を低下させるだろう」と懸念を示した。

 一方、ロシアは米・イラン戦争でむしろ逆に得をしている。イランのホルムズ海峡封鎖などにより国際原油価格が戦争以降40%以上上昇したため、12日、米国はロシア産原油の制裁を一時的に緩和した。5日にはインドがロシア産原油を30日間購入できるように許可した。西側の貿易制裁により、エネルギーの密輸出などを通じて戦争資金を調達してきたロシアに風穴が開いた形だ。

 これに対し、ゼレンスキー大統領は国際社会に対し、ロシアへの制裁を解除しないよう訴えている。ゼレンスキー大統領は当日、英国議会での演説で「ロシア政権とイランは憎しみで結ばれた血の同盟であり、武器分野でも血の同盟だ」とし、「我々はこれらの政権がいかなる地域でも勝利しないことを望む」と述べた。これに対し、キア・スターマー英国首相は「ウクライナに引き続き焦点を当てるべきだ」とし、「イラン・中東でも確かに戦争が起きているが、ウクライナで起きていること(ウクライナ戦争)に集中力を失ってはならない」と語った。

チョン・ホソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1249980.html韓国語原文入力:2026-03-18 18:36
訳H.J

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