政教癒着疑惑を捜査している検察と警察の合同捜査本部(キム・テフン本部長)は最近、新天地の元幹部を大量に呼んで事情聴取し、国民の力への集団入党疑惑に捜査力を集中している。
合捜本は、国民の力への入党が行われたかなどの基礎的な事実関係を確認し次第、主な選挙のたびに新天地が政教癒着に執着した具体的な目的と経緯を確認する一方、教団の利益追求のために政界に金品を使ってロビー活動をおこなっていた疑惑も調査する方針だ。
25日のハンギョレの取材を総合すると、合捜本は最近、新天地の元支派長(教団が管轄する国内外12区域の長)と青年会長、イ・マンヒ総裁の元警護員らを順次呼び、2022年の大統領選挙と2024年の総選挙の前に教団の指示で集団的な国民の力への入党が行われたという趣旨の供述を確保した。これらの選挙の他にも、2022年6月の地方選挙、2023年3月の国民の力党大会などの前にも、教団が信者に入党を組織的に求めていた、などの供述が得られた。政党法は、本人の自由意志に反して政党への加入などを強要した場合、2年以下の懲役または200万ウォン以下の罰金に処すと規定している。
合捜本はまず、集団入党の目的と頂点指示者の究明に捜査の焦点を集中している。新天地の元幹部たちは、2002年の大統領選挙や2007年の大統領選挙などにも新天地の政治介入疑惑があったが、2022年の大統領選挙のように集団的な入党は行われなかったと説明している。
彼らは2020年のコロナ禍で新天地に対して強硬に対応した李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事(当時)が共に民主党の大統領候補となったため、新天地の「生存」のためにも他の候補の当選が必要不可欠だったと供述している。
このような状況にあって、当時検察総長として警察による新天地への家宅捜索申請を2度差し戻した尹錫悦(ユン・ソクヨル、当時は国民の力の大統領候補を選ぶ予備選挙の候補)の予備選挙と大統領選挙での勝利が必要不可欠だったというのだ。
合わせて彼らは、政界との有機的な連携を通じて全国にある新天地の教会の宗教施設許可問題を解決するとともに、新天地につきまとう「異端」イメージから脱しようとしていたと口をそろえる。
元幹部たちは、組織的な入党の過程で新天地のナンバー2と呼ばれるK元総務が積極的に介入したこと、イ総裁の承認なしには実現しえないことを証言している。
合捜本の捜査は、入党疑惑に加え、政界へのロビー活動疑惑にまで広がる可能性もある。1982年に設立された女性団体「韓国槿友会」のイ・ヒジャ会長が新天地と保守政治家のかけ橋役を果たした、との疑惑が持ち上がってもいる。
ハンギョレが確保した新天地の元ナンバー2、K氏と新天地の元幹部との間で交わされた2022年1月の会話の記録を見ると、イ総裁はイ会長を通じて国民の力の複数当選議員に会っていた。記録には、その議員を通じてイ総裁と尹錫悦候補が電話していたと推定される部分もある。
対して新天地は、国民の力の予備選挙の過程に組織的に介入したり、候補を支援するために計画的に行動したりしていたなどの事実はないと述べ、疑惑を全面的に否定している。